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戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

「経済的非協力の方法」の第二は「ストライキ」である。ストライキは労働者が労働を拒否することによって雇用者と交渉するための手法だが、その規模が大きくなれば、生産の停止が拡大することによる経済的打撃で政権を追い詰めることができる。ヨーロッパではストライキはけして珍しいものではないが、日本では労働者の権利として法的に認められているにもかかわらずまったく姿を消してしまった。あらゆる産業のすべての労働者がストライキに入ることをゼネラル・ストライキ(ゼネスト)という。ゼネストを打たれると政権には大打撃となる。もちろん本書にも「117全体的ストライキ(ゼネスト)を起こす」が挙げられている。加えて「111順法ストライキを起こす」も少し補足しておこう。仕事に就きながらストライキを行うというもので、極度に遅く作業をするなどで実質的に労働拒否と同じ効果を生み出す。列車であれば過度なノロノロ運転によってダイヤを混乱させることなどが入ってくる。これは1970年代の旧国鉄がとった方法だ。

 政治的手法としてのストライキを具体的に示しておくと、独裁政権/侵略者が大量の兵士を輸送するには鉄道を利用することが必要になってくるが、ストライキによって停止させる、または順法ストによって実質的効果を損ねることができる。応用として、道路を使った兵器・兵士の輸送に対しては、すべての走行車両が道路上で停車、また過度の低速運転によって妨害ができる。

「政治的非協力の方法」の項目にはいよいよお上品な日本の市民運動、リベラルがとっていない方法、というより非難してきた方法があふれてくる。「124選挙をボイコットする」「123立法機関をボイコットする」「127政府の教育機関から退学する」「128政府支援を受ける組織をボイコットする」「137集会や会合解散を拒否する」「138座り込みを行う」「140潜伏や逃避をし、偽りの身分を名乗る」そして「141“非合法的”な法律には市民的不服従を起こす」のだ。非暴力であっても権力の許容する法の枠組みは突破しなければならない。当然、非合法実力闘争まで進まなければ政権の打倒はできない。一見、微温的に聴こえる「非暴力闘争」はここで合法の枠内にとどまる市民運動に訣れを告げる。ジーン・シャープはあらかじめ、交渉、選挙、クーデター、国外勢力への依拠を否定しているからだ。

 そして最後には「174新しい社会パターンを構築する」「192別の経済機関をつくる」などを経てついには「198二重統治や並行政府を打ち立てる」に至る。

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