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82歳の老婆が“農薬サイダー”で2人を毒殺! 高齢者犯罪が急増する韓国社会の闇

 韓国で高齢者犯罪が増加する背景には、彼らが置かれている悲惨な境遇がある。何よりも、苦しいのは高齢者たちの経済状況だ。所得が国民の平均値の半分に満たない人の割合を指す「貧困率」を見てみると、韓国高齢者の貧困率は48.6%(韓国労働研究院、11年)。一人暮らしの高齢者に限れば、貧困率は74.0%にも跳ね上がる。高齢者の貧困率が高いといわれている日本が20%前後の数字であることを踏まえると、韓国高齢者がいかに生活に窮しているかが理解できるだろう。日本には「月12万円では足りない」として新幹線焼身自殺を起こした71歳の高齢者がいたが、韓国の老人からすれば、うらやむような金額なのだ。

 ちなみに、保健福祉部(日本の厚生労働省に相当)が昨年1万451人の高齢者を調査したところによると、全体の33.1%がうつ病で、10.9%は自殺を考えたことがあると答えたという。専門家たちは「老人たちの置かれる環境が、劣悪になったことが高齢者犯罪の増えた原因」と口をそろえて指摘しているが、高齢者の悲惨な境遇を抜本的に改善する手がないのが現状だ。

 2人に1人が貧困、3人に1人がうつ病という韓国高齢者の悲惨な現実。とはいえ、犯罪を実行していい理由にはならない。今後ますます高齢化が進む韓国にとっては、一刻も早く改善したい問題点だろう。

最終更新:2016/01/27 13:38
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