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「戦争に行きたくないのは自己中」武藤議員に聞かせたい、蛭子さんの“究極の自己中”反戦論 

 昨年6月24日には「朝日新聞」で、集団的自衛権を「正直、難しいことはよく分かりませんが、報復されるだけなんじゃないですか。 『集団』っていう響きも嫌いですね。集団では個人の自由がなくなり、リーダーの命令を聞かないとたたかれる。自分で正しい判断ができなくなるでしょ」と批判したし、前述の『ひとりぼっちを笑うな』でも「ここ最近の右翼的な動きは、とても怖い気がします。安倍首相は、おそらく中国と韓国を頭に入れた上で、それ(集団的自衛権)を通そうとしているのでしょうけれど、僕はたとえどんな理由であれ、戦争は絶対にやってはいけないものだと強く思っています」と警鐘を鳴らしている。

 おそらく安倍政権を支持する連中は、蛭子さんのこうした反戦の主張に対しても「自己中」という言葉を投げつけるのだろう。しかし、蛭子さんはただの「自己中」ではない。

「僕自身が自由であるためには、他人の自由も尊重しないといけないという信念であり、それが鉄則なんです。人それぞれ好きなものは違うし、ライフスタイルだって違う。そこをまず尊重しない限り、いつか自分の自由も侵されてしまうような気がしてなりません」
「戦争ほど個人の自由を奪うものなんて、他にはないんですよね。誰かの自由を強制的に奪うようなものは、いかなる理由があっても断固として反対です」
(『ひとりぼっちを笑うな』)

 蛭子さんは何よりも自由を大事にし、そして自分が自由であるために、他人も尊重するし、多様性を認める。だからこそ、「自由」を奪う戦争には、徹底的に反対していく。しかも、そこにはたんなるエモーショナルな思いではなく、どううやったら生き延びることができるのかという冷静な計算、「弱さを武器にする」というしたたかな戦略がある。
 
 一方、安倍政権とそれを支持する連中はどうだろう。自分たちのグロテスクなプライドを慰撫するために歴史をつくりかえ、国民に「国のために命を捧げる」という価値観を強要し、戦争のできる国にするためにわざわざ緊張関係をつくりだす――。いったい、どっちが「自己中」で「非現実的」なのかは火を見るより明らかだろう。

 蛭子さんは「女性自身」のインタビューで「弱いことを武器にすることは、本当は強い者にしかできないことですよね」とも語っているが、私たちは安倍政権やネトウヨ政治家ががなりたてる「見せかけの強さ」でなく、蛭子さんのような「しなやかな強さ」を求めるべきなのだ。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015/08/07 13:00
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