【実話】ヤクザの元組長と釣りの話をしていたら、いつの間にか死体の話になって…怒涛の展開!
警察庁は7月末、2015年版「警察白書」を公表した。
昨年末の暴力団構成員と準構成員は約5万3500人。2005年には約8万6300人だった。わずか10年で約3万人も減少したわけだ。暴対法や暴力団排除条例により、「ヤクザをやっていては損」とばかりに組から離脱し、マフィア化している面もあるが、数字としては減っている。
■ヤクザの元組長とイシダイ釣りの話で盛り上がり……
そんなヤクザの親分には釣り好きが多い。そこらの川でのヘラブナ釣りにはじまり、清流に遠征してのアユ、クルーザーでのマグロの一本釣りなどなど。中でも、筆者が元組長から聞いて、印象的だったのはイシダイ釣りの話だ。
イシダイは磯の王者と言われる。磯とは海岸近くで岩石の多い場所。だいたい船で10分から20分ほど渡った岩場がイシダイの釣り場になる。そんな釣り場になる岩場はひとつの海岸に数十から数百ある。
その岩場に住み着いた大型イシダイは、ひとつの岩場に縄張りを持つことで、エサを独占し、巨大化する。そして、頭がよく、なかなか釣り針に掛からない。
元組長は「釣り好きなヤクザは多いし、親分同士どんだけでかいのを釣ったのかってことで遊び人のステータスが決まる。で、大型イシダイがいるって情報が入ったら、毎日若い衆をその岩場に行かせ、親分が釣りをできる日まで場所取りをさせるんだ。ほかの釣り人に釣られたら、おしまいだからな。若い衆は雨の日も風の日も、海のど真ん中の岩場の上に1人で1日中、場所取りするわけなんだけど、これってのはかなり孤独だぞ。いざ絶好の釣りの天気になったら、親分がいよいよイシダイ釣りをするってわけだが、その日に釣れなきゃ、また釣れるまで場所取り」と語る。
まさか、ヤクザとあろう人々が、親分のために毎日、桜の花見のような場所取りをしているとは……。
「イシダイが磯に住み着いている理由は、食べるのがウニ、アワビ、サザエ、ヤドカリ、カニという高級食材ばかりなんだが、それゆえに、イシダイ釣りをするためには、ウニやアワビ、サザエを生きたままハンマーでつぶしたものをマキエにするわけだ。つまり、1日で20万円はかかるということだ。しかも、間違えてハンマーで指を叩いたり、ウニやアワビの殻で切ってしまったりで、指が傷だらけになってしまうこともある。でも、手が傷ついたら、強烈な引きのイシダイと戦えない。だから、マキエは竿を持つ人自体はやらない。つまり、竿を持つのが親分、マキエは若い衆の仕事。こんな大名のような釣りはヤクザの親分にしかできないだろうな」(同)
さらにすごい話もある。渡船は一度客を岩場に渡すと、客が指定した時間まで来ない。その間、誰もその客を見ていないわけだ。そしてほかの回ってる漁船なども岩場でハンマーで何かを打っている人を見ても、「あっ、また釣り人か」と気にすることはない。
「あくまで冗談だが」として元組長はこう語る。
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