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昭和19年生まれ・古希の熟女AV女優に聞いた、高齢者の性欲と性風俗の現場

 昭和19年生まれのAV女優、森文乃さん。単体女優(オムニバスではない、一作品に一人の主演女優が出る作品)としては現役最高齢だ。すべてを超越した妖艶かつ神秘的な美魔女かと思いきや、しゃきっと伸びた背筋、チャキチャキしたしゃべり方で言いたいことをズバズバ言う姿がとても清清しくてキュート。入れ替わりが激しい性業界において、一線で働き続ける森さんに、語られることのない「高齢者の性欲」や近年増加しているという高齢女性の性風俗の現場についてうかがった

■「年甲斐もなく」という世間の声

――もともとどのようなお仕事をされていたのでしょうか。

森文乃氏(以下、森) 高校のときに地元のクラブで歌っていたらスカウトされて。卒業後上京し浪曲や歌謡曲を歌っていましたね。有名演歌歌手の前座もやっていて、地方のホテルのステージで歌っていました。羽振りのいい時代でしたからお金が溜まっても使う時間がないくらいでしたね。歌手と同時並行で20歳すぎくらいから雀荘やアパレル会社もそれぞれ10年くらい経営して……。

――わずか20歳すぎで経営とはものすごいバイタリティですね。お金が十分ある中で、どうして性のお仕事をはじめようとされたのでしょうか?

森 生まれたからには死ぬまでに全てしてみたい! という思いがあって。30代半ばくらいで求人広告を見てマッサージ店に応募したんです。マッサージと頭を洗ったりなど、いわゆる「本番」はないお店で。今もマッサージ店は現役で働いてますよ。

――AVには2008年から出られていますが、きっかけはなんだったのでしょう?

森 こちらも求人広告でした。前いたお店で私の在籍したセクションがなくなってしまったので。でも、現在勤めてるお店の人にはAVに出ていることは言っていません。街中でまったく知らない人から「森さんですか?」と声をかけられたこともありますが、違います、知りませんでしらばっくれました(笑)。

――森さんご自身は性欲が強い方でしょうか?

森 強いし、好きではありますね。ただ私自身は彼氏を作るとかには興味がもともとないんです。そもそも私、非常に面食いなので。また、仕事で男性とご飯を食べてカラオケにいって、といったデートに近いコースも仕事でしていますからプライベートでしなくても、というのもありますね。

――高齢者には性欲がない、恋愛なんてするな、といった風潮が世間にはありますが、森さんはこういった声をどう思いますか?

森 年齢を重ねると、本当に枯れた感じになってしまう人もいますけど、一方で三田佳子さんとか五月みどりさんとか郷ひろみさんとか、ムンムンじゃないですか。「男性と会う、セックスをする」に限らず、お化粧をしたり、いいものを着て外に出たりして脳を活性化することが大切だと思いますね。海外だと日本と違って年齢を言ったり聞いたりしないですよね。いつまでも赤や黄色の元気のある色の服を着ている。一方日本だと、「いくつに見える?」みたいなことをとても気にしますよね。「年甲斐もなく」とか。洋服なども渋い色が中心になっちゃって。でも、そう縮こまる必要もないですよね。

――男性の性欲は年齢でどう変わっていく、と現場で感じますか?

森 年齢というより、若い頃遊んでいたかどうかが大きいですね。若い頃に遊んでいた人は年を取ってからもスマートです。一方仕事一筋でずっときて、お金も溜まってきた40~50歳からはじけだす男性は遊び方を知らないので、「モトをとらないといけない」というがっついた姿勢になっちゃうんですよね。もう勃たない年齢になっても、若い女の体をなでていたい、という人もいますよ。

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