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週刊誌スクープ大賞

地井武男、高倉健、菅原文太が逝き……“名脇役”田中邦衛に「老人ホーム入居」報道

 ラグビーW杯日本代表たちは、帰国してからもメディアに追いかけられて大変なようだ。現代が、五郎丸歩の独占インタビューをしている。いわく「恐怖心という見えない敵と戦った日々」。

「寝ぼけまなこで迎えた翌朝、携帯電話がこわれるんじゃないか、と感じるほどたくさんのメールをいただき、SNSでは何度もハイライトシーンが映し出された。それを見て初めて『南アに勝ったんだ。歴史を変えられたんだ』と実感がわき、ベッドの上で熱い滴が止まりませんでした。(中略)僕が大事にする、ゴールキック前の『ルーティン』はお馴染みになりましたが、実はこの大会期間中、自らに課した、新たな『ルーティン』がありました。それは、日記をつけることです。大会前、W杯経験者と、そうでない人がまじってミーティングをしたとき、W杯経験者に過去の体験を聞いても、『覚えてない』と答える人が残念ながら多かった。すごく、もったいないことです。結局、モノを書かないと、感覚でしか記憶に残らない。人生でめったに味わうことができない機会に、感じたことを書き残そう、と決意しました。僕は普段、筆まめではありませんが、帰国前日の12日まで約1ヵ月間、その日あったこと、それについてどう思ったかなど、自由に書くことを続けました。精神的に余裕があるときは、感じたことを事細かく書けますが、ちょうど、南アフリカ戦直前の精神的に苦しい時は、そうはいかなかった。今、読み返してみると、『緊張しすぎて、自分を見失いそうだ』その一言で終わっている日もある。ただ、書き残すことで頭の中が整理され、緊張状態を和らげてくれました。次世代の代表選手などに自らの経験を伝えるとき、何かしらの役に立てるのではないか、と思っています」(五郎丸)

 あの緊張状態の中で日記を書き続けたというのは、すごいと思う。五郎丸の強さの秘密の一端が、ここにあるのだろう。

 今週もマイナンバーについて各誌が報じているが、その多くは批判的である。

 ポストは、マイナンバーは犯罪の温床になると警鐘を鳴らしている。ITジャーナリストの三上洋氏は「役所などの公的機関を騙って電話をかけ、“マイナンバーが流出したので登録抹消のために現金が必要”といった現実には起こり得ない状況を説明し、高齢者からカネを騙し取ろうとする事例が全国で報告されています」

 捜査関係者もこう言う。

「公的機関の人間を装った人物が訪ねてきて、『マイナンバー導入で自動的に銀行口座も登録されるが、あなたのデーターベースに不備があったので確認に来た』といった話をし、質問票に家族情報などを記入させる手口が出てきた」

 別の捜査関係者も、水商売で働いていることを会社に知られたくない女性を狙って、「架空名義のマイナンバーを買わないか」と持ちかける詐欺が出てくる、と言っている。だまされた女性も警察に相談しにくいから、泣き寝入りしてしまう。

 総務省、厚労省などのマイナンバー関連予算は、この2年間だけで総額約2,200億円に上るという。

 折も折、10月13日に、厚生労働省でマイナンバー制度に関連したシステムの整備・発注を担当する中安一幸容疑者(情報政策担当参事官室室長補佐、45)が、IT関連業者に便宜を図り、数百万円を受け取ったとして収賄容疑で逮捕された。

 中途半端なままマイナンバー制度を進めれば、喜ぶのはオレオレ詐欺の連中ばかりであろう。

 ところで先週、文春の編集長が「春画」を掲載したために3カ月の休養を取らされたことを書いた。今週、新谷学氏から木俣正剛氏に編集長が替わった。木俣氏は知っているが、剛毅な人である。この問題について一言あるかと誌面を舐めるように見たが、まったく触れていなかった。残念である。

 ポストがこの件について、識者たちの意見を聞いている。鹿島茂氏(フランス文学者)「『週刊文春』の春画グラビアを問題にする必要は全然ないと思います」、小林節氏(憲法学者)「春画はあちこちで見ることができる。出版物も多数ある。ということは、社会通念上、春画は違法扱いされていない。よって、春画はすでにわいせつではない。そのように考えて問題はありません」

 呉智英氏(評論家)は「ポストならいいが、文春なら問題だ」とし、性表現には「(学校の近くにラブホテルは建てられないというような)ゾーニング」が必要で、性表現は自由だが、見られる場所は制限があってしかるべきだという。

 ロバート・キャンベル氏(日本文学者)も、「雑誌はいつ誰が見るかわかりません。春画を掲載することで、不愉快に思う人もいると思います。その扱い方には、配慮が必要です」

 批判派の意見は、私がヘア・ヌードブームを作り出した頃と変わっていない。「見られる場所を制限しろ」というのは性表現の自由を蔑ろにするもので、ポストはいいが、文春はいけないという「理屈」もさっぱりわからない。

 文春が、ジャ-ナリズム雑誌だというのならば(本当はそう思っていないのかもしれないが)、性表現の自由にも堂々と挑戦してお上と一戦交えてほしいものである。

 気になるのは、ポストがこう書いていることだ。

「警視庁は春画を『わいせつ図画』だとみなし、本誌を含め春画を掲載した週刊誌数誌を呼び出し、“指導”を行っている。本誌編集長もこの1年間の間に2回、呼び出しを受けた」

 その際、以前から春画を掲載してきているのに呼び出しを受けなかったが、警視庁が方針を変更したのかと問うたが、明確な返答はなかったという。

 なんら明確な基準を示さず、思いつきのように呼びつけ恫喝するやり方は、戦前から何も変わっていない。権力は、一番手を突っ込みやすいところから入ってくる。

 昔、講談社には告訴された時の担当部署がなく、年配の人がひとりでその処理をやっていた時期があった。私が担当した記事が、某女優から名誉毀損で訴えられた。その人は「こんなものは謝って、早くケリを付けちゃいましょう」と言った。私は「こちらの取材に落ち度がないのだから、謝る必要はない」と突っぱねたが、その御仁、「芸能なんかはどうでもいい、政治権力とやり合う時は全力で闘いましょう」と、私を無理やり連れて女優に頭を下げさせ、いくばくかのカネを払った。

 それからしばらく後、政治家のスキャンダルをやって3億円の名誉毀損裁判を起こされた。その時はくだんの人は闘うどころではなく、真っ青になってなんの役にも立たなかった。何が言いたいかというと、性表現の自由と闘えないものが言論・表現の自由と闘えるわけがないということである。

 ところで、アメリカの雑誌「プレイボーイ」がヌードグラビアをやめるという。ネットなどで過激なヌードが出回っているからという理由だそうだが、われわれの青春時代、輸入された「プレイボーイ」のヌードに塗られた黒いインクを一生懸命消したものだった。

 黒いインクも印刷されたもので、いくらこすっても消えはしなかった。チョッピリ残念な気がする。

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