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中国“ヤバい”漫画家・孫向文の「チャイナめった斬り」

“爆買い中国人”が大儲け! 中国経済に大ダメージを与える通販サイト「淘宝」の猛威

 例えば、中国に住む僕の友人が最近、「淘宝」でiMacを購入したのですが、それは「あいうえお」などの文字がキーボードに付いている日本版でした。「日本語のキーボートは、1日使ったら慣れるよ!」というのが、転売商品の説明上での定番のうたい文句になっています。

 なぜ、中国仕様ではなくて、あえて日本語仕様のiMacを購入するのでしょうか? それは価格です。通販サイトで国内のMF886型のiMacの値段を見てみると、8,600元(約16万4,000円)程度ですが、転売された日本製は5,640元(約10万8,000円)程度。日本円にして、6万円近い価格差が発生するのです。国内では自国製品保護のために、外国製品に対し高い関税がかけられているため、外国からの転売商品のほうが安くなるのです。

 こうした転売が隆盛すると、安くて質のいい外国製の商品が購入できてしまうため、ますます低品質な中国製品の売り上げが伸び悩みます。中国のネット掲示板に投稿された「通販サイトが中国経済を殺す」という書き込みは、的を射ているでしょう。ただ、それに対して、中国人が危機感を抱いているかというと、そんなことはありません。

「中国製の低品質な商品よりも、海外の商品のほうがずっと信用できる。転売屋の海外商品を購入するのは賢い」
「あれも欲しい、これも欲しい。全部中国に持ち帰れないから、いっそ日本に住みたい」(日本に観光旅行中の庶民)
「日本人と組んで転売会社を設立したい」

 低迷する中国経済。そんな中、「転売屋」だけがいい思いをしているようです。

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●そん・こうぶん
中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。
<https://twitter.com/sun_koubun>

最終更新:2016/01/25 18:06
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