日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『Re:LIFE〜リライフ〜』が映画好きの心を掴む理由ーー作中に散りばめられたエピソードを読む

『Re:LIFE〜リライフ〜』が映画好きの心を掴む理由ーー作中に散りばめられたエピソードを読む

 「ラブコメの帝王」とも呼ばれるヒュー・グラントの新境地という触れ込みのもとに公開された今作だが、人生を切り開くための葛藤と哀愁という、一見重くなりがちなテーマを、軽快に後腐れなく演じきれたのは、これまでの彼のキャリアがあってこそという印象を受けた。一方、元海兵隊のガタイのよさをもちながら家族を愛しすぎるあまり、その話題に触れただけですぐに涙ぐんでしまう心優しいハロルド・ラーナー学科長をJ・K・シモンズが好演しており、『セッション』で見せた鬼教師ぶりとは真逆の魅力を放っている。その他、シングルマザーでキースの気になる存在になっていくホリー・カーペンターには『いとこのビニー』のマリサ・トメイ、初対面からキースと敵対関係になるメアリー・ウェルドン教授は『JUNO/ジュノ』のアリソン・ジャネイ、小悪魔的魅力でキースを翻弄する女子大生のカレン・ギャブニーには『ダーク・シャドウ』のベラ・ヒースコートが配役されている。キャスティングもまた、映画好きの心をくすぐること間違いないだろう。

 人生はいつだってリライトできる。キースが第二の人生を決めた時、雨続きのビンガムトンに青空が広がる心憎い演出にも注目だ。

■内藤裕子
ライター。2004年より雑誌の編集、WEB企画、商品企画をメインに、イベント企画、総務、人事、広報を経てクリエイターのマネージメントに携わる。現在看護師として働く傍ら、写真関連のUstreamの企画構成にも携わる。

■公開情報
『Re:LIFE〜リライフ〜』
TOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー中
監督・脚本:マーク・ローレンス
出演:ヒュー・グラント、マリサ・トメイ、ベラ・ヒースコート、J・K・シモンズほか
配給:キノフィルムズ
(c)2014 PROFESSOR PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
公式サイト

最終更新:2015/12/01 09:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

山崎製パンで特大スキャンダル

今週の注目記事・1「『売上1兆円超』『山崎製パ...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真