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なぜ? 新国立競技場に東京都が突如400億円拠出を決定! 舛添知事と森喜朗組織委会長が裏取引か

 こうして迷走が続くなか、500億円問題も燻り続けていた。だが、この頃から、舛添都知事の激しい批判、対立姿勢はなぜかトーンダウンしていったという。そこにも森氏の存在があった。

〈きっかけは、6月18日、森喜朗元首相との会談だった。「これを食べて甘くなりなさい」と、森元首相が、冗談まじりに故郷の石川県産のハチミツを手渡した。笑顔で受け取った舛添知事だったが、非公開の会談の中で「少し言い過ぎではないか」とピシャリとクギを刺されたという。
 それまで5週連続で続いた自身のウェブマガジンでの批判も以降は止み、会見などでも以前の突き放すような発言は減っていった。調整会議後も、『(建設費見直しで公表された)2520億円は高いが、金額にふさわしい良いものを造ってほしい』と理解を示した。〉

 500億円問題の発端も森氏なら、それに抵抗した舛添都知事を押さえつけたのも森氏。舛添都知事のバトルトーンダウンの背景には森氏の存在があり、こうした流れの中で500億円問題は395億円で決着を見た。そう考えるのは妥当なことだろう。

「確かに、強硬な舛添都知事の懐柔に森氏が動いたのは間違いない。おそらく取引材料は、2018年の都知事選でしょう。舛添氏としては、絶対に2020年オリンピックの時に都知事の椅子に座っていたい。そこで、官邸を動かすかたちで、次の都知事選での自民党の支持を取引材料に脅したんじゃないでしょうか」(政治評論家)

 その後、舛添知事は、国との意思疎通を重視するといって、ワーキングチームを作った。

 森氏は「新国立競技場はW杯や五輪が終わっても日本スポーツの聖地として50年、60年使われるのが願い」と語り、それに呼応するように舛添知事は12月8日、395億円拠出の根拠として、完成後50年間で都内に約7千億円の経済波及効果があるとの都の独自試算を公表している。
 
 12月中に予定されているという事業者決定、年明けの設計と工期はギリギリだ。ここまで税金を使い、ドタバタを繰り広げ、そして東日本災害復興を妨害してまで新国立競技場を作る意味は本当にあるのか。傀儡の馳浩氏を文科相に据えたことで、今後も森氏の影響力が大きく残っていることを考えると、問題は決して解決していないと思うのだが。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015/12/12 13:00
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