【閲覧注意】難民キャンプの前に置かれた14の頭部 ― 過激化する難民受け入れ反対運動
■なぜ豚だったのか?
豚はイスラム教では最も不浄な物(ナジス)とされ、食べることはもちろん、その成分が含まれている医薬品や化粧品なども販売が厳しく禁止されている。また豚は不潔で家畜として価値が低く、強い繁殖力が禁欲的なイスラム教の教義に反するという、豚にとっては何とも迷惑な理由で忌み嫌われていることから、その頭を複数ばら撒くことで、住民がどれほど難民受け入れに反対しているのかを知らしめたのだという意見もあるようだ。
先月25日の朝に起きたこの事件は瞬く間にネット上で拡散されたが、その様子は豚の頭で無気味に飾られた野原の画像に加えて「もしも民主主義が失墜すれば人々は怒りに震え、絶望するだろう。ようこそ地獄のエスチマーカヴェルドへ」というメッセージが添えられていた。
地元メディアは、このむごたらしいメッセージは難民だけでなく、9月に地元住民の反対を押し切って難民用の施設を設置した政府に向けてのメッセージでもあると見解を示している。
地元住民たちが難民キャンプ設置の決定前に「断固反対する」とした原因のひとつに、治安の悪化が挙げられた。しかしながら自治体は、住民たちによる大規模な抗議があったにもかかわらず、それを無視してキャンプ設置を決定したのだ。
警察の報道官はこれに関して、環境犯罪であり回収された豚の耳に残されたタグから情報を得て犯人を追跡するつもりであることを公表した。
今年9月、オランダは欧州連合の政策執行機関である欧州委員会により、EU全域に難民を移住させるという新しい計画に賛同し、さらに7千人の難民を受け入れることを決断している。
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