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武田梨奈の魅力はアクションだけではない 近作に見る“実力派女優”への成長

【リアルサウンドより】

 武田梨奈はほとんどのメディアで、“アクション女優”と紹介される役者だ。これまで武田は、空手の黒帯有段者という特技を活かし、『ハイキック・ガール!』や『少女は異世界で戦った』など、数多くのアクション映画に出演してきた。さらに、こうした作品群での活躍が評価され、2013年の第1回ジャパンアクションアワードでは、ベストアクション女優最優秀賞を受賞している。名実ともに武田は、“アクション女優”と呼ぶにふさわしい役者だと言える。

 しかし、ここ最近の武田は、アクションだけにとどまらない総合力が高い役者として花開きつつある。たとえば、去年10月に公開された映画『木屋町DARUMA』では、感情むき出しのヒステリックな姿や、父親に向かって卑猥なセリフを連発するなど、人が持つ負の部分を上手く表現していた。ドラマや映画で見る武田は、凛々しい姿であることが多いため、この変貌には大変驚かされた。そのインパクトは、共演した遠藤憲一、木下ほうか、寺島進といった強烈なキャラクターを持つ役者陣と比べても、遜色がないものだった。ひとりの役者が一皮むけていくさまを間近で目撃できるという意味でも、『木屋町DARUMA』は必見の作品である。(参考:武田梨奈が明かす、過激シーンを乗り越えた心境「落ちる所まで落ちて、見いだせる強さもある」

 また、今年放送された『相棒 Season14』の元日スペシャルでも秀逸な演技を披露してくれた。このスペシャルに武田は植村明梨役で出演していたが、暗い過去を秘めながらも村役場に勤める女性という役柄を見事に演じきっていた。特に、物語の終盤で見せる号泣シーンは、『木屋町DARUMA』で感情むき出しの演技をした経験が活かされているように思えた。その号泣する演技からは、役者として着実に成長する武田の姿を感じることができた。

 そんな武田が出演するドラマ、『ワカコ酒 Season2』がBSジャパンで放送中だ。『ワカコ酒』は、吞ん兵衛のOL・村崎ワカコが、ふらりと入った居酒屋で酒とつまみを堪能する姿を描いた作品。登場する酒やつまみに関する解説も交え、終始ほのぼのとした雰囲気を漂わせているのが魅力だ。新久千映による同名漫画を原作としているが、こちらも“全国書店員が選んだおすすめコミック2014”で10位にランクインするなど、人気が高い作品なのでぜひ読んでほしい。

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