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クソッタレな世界を疾走する若者たちの日々の欠片 ― 石川竜一写真集『adrenamix』の希望と絶望

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■横浜と渋谷で写真展を開催中

 2016年に入り、1月から3月にかけて、東京近郊で複数の写真展が予定されている石川竜一。横浜市民ギャラリーあざみ野で開催中の「考えたときには、もう目の前にはない 石川竜一展」では、石川がまだ写真家として認められていなかった、いわば最初期の作品から沖縄の風景と人を撮った代表作の『絶景のポリフォニー』と『okinawan portraits 2010-2012』に類する作品群に加えて、受賞後に撮影を開始した最新作の『CAMP』も合わせて展示されている。

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 2月6日から東京・渋谷のWAG galleryで始まった『CAMP』は、サバイバル登山家の服部文祥とテントも食料も持たずに深い山林に分け入り、そこで捕獲した生き物を食べて命を繋ぎ、死と隣り合わせのアクシデントを掻い潜るなかで石川の前に現れた光景を切り取った新境地とも言えるシリーズだ。自らの命をむき出しの大自然にさらすなかで、石川は何を見たのだろう?

「持っている作品はさっさと出したい。いつでも発表できるストックを持っていることからくる安心感のようなものは、次に進めていないような感じがして好きじゃないから。あるものはなるたけ早く発表してしまって、なにもない状態から焦って自分にハッパをかけることが面白いんだよね」(石川竜一氏)

今年は年初から、エキサイティングな1年になりそうだ。
(文=渡邊浩行/YAVAI-NIPPON)

■石川竜一プロフィール
1984年沖縄県生まれ。2010年、写真家 勇崎哲史に師事。2011年、東松照明デジタル写真ワークショップに参加。主な個展に2014年「RYUICHI ISHIKAWA」gallery ラファイエット(沖縄)、「zkop」ATSUKOBAROUH(東京)、「okinawan portraits」Place M(東京)、「絶景のポリフォニー」銀座ニコンサロン(2015年大阪ニコンサロン)、2015年「okinawan portraits」The Third Gallery Aya(大阪)、「A Grand Polyphony」Galerie Nord(パリ)、グループ展に2012年「沖縄本土復帰40周年写真展OKINAWA 0 POINT」(沖縄)、2014年「森山大道ポートフォリオレビュー展」(沖縄)、「show case #3」eN arts(京都)、2015年「野生派宣言!」ongoing(東京)など。写真集に2014年『RYUICHI ISHIKAWA』(私家版)、『okinawan portraits 2010-2012』、『絶景のポリフォニー』、2015年『adrenamix』がある。2012年「okinawan portraits」で第35回写真新世紀佳作受賞。第40回木村伊兵衛写真賞、2015年日本写真協会賞新人賞受賞。

■考えたときには、もう目の前にはない
●石川竜一展 日時:2016年1月30日(土)~2月21日(日)10:00~18:00
※会期中無休 場所:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1(横浜市青葉区あざみ野南1-17-3 アートフォーラムあざみ野内) TEL:045-910-5656 http://artazamino.jp/event/azamino-photo-20160221/ 入場無料

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adrenamix』(赤々舎)

最終更新:2016/02/22 09:15
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