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テレビ辛口研究所

絶好調のNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』に意外な不評「残念な場面が……」

 また、「とと姉ちゃん」誕生のきっかけとなる、死の間際の約束のシーンでは、父からこんなセリフが語られていた。

「常子。こんなことを託して……すまないね。ただ君たち3人とかかを残していかねばならないのが無念でね。心配なんだ。この世の中で、女4人で生きていく困難を思うと……だから……約束してくれないかい? ととの代わりを務めると」

 これに涙した視聴者は多かったが、その一方で、「呪縛」「呪いの言葉」と見る視聴者たちもいる。

 前述の朝ドラファンは言う。

「モチーフ本のセリフは、もっとずっとシンプルで『お父さんは、みんなが大きくなるまで、生きていたかった、でもそれがダメになってしまった。鎭子は一番大きいのだから、お母さんを助けて、晴子と芳子の面倒をみてあげなさい』というものでした。『ととの代わり』なんて言葉は、本人が自分で言いだすのならともかく、親が子に与えてはいけない言葉では? 母親の立場もないがしろにしている感じがありますしね。しかも、実際には、お父さんは病気になってから急にわがままになったことや、お母さんとよく押し問答をしていたことなど、人間的な弱さが描かれていたのに、ドラマの描くお父さんにはそうした人間臭さが全然ありませんでした。だからこそ、親が子を縛り付ける言葉に聞こえてしまったのではないかと思います」

 このように厳しい意見もチラホラあるが、ともあれ、今も好調を続ける『とと姉ちゃん』。物語の上では、まだスタートラインにも立っていない段階だけに、今後どんな展開を見せてくれるのか期待したい。

最終更新:2016/04/23 08:00
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