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批判も怖い、テロも怖い……熊本地震現場にも、サミット取材にも「行きたくない」マスコミたち

「万が一の際に駆けつける担当者は一応、決めておくんですが、これは東日本大震災のとき、通常の外ロケスタッフが現地の取材に腰が引け、人員配置で大混乱したからです。さらに、ディレクターまでもが弱腰で『私には無理』と言って取材に出ず、今度は配置転換まで起こり再混乱したんです。なので、今のうちに非常時の担当を決めておくことになりましたが、『行きたくない』と言うとかっこ悪いからか、サミットのタイミングで有給休暇をとる者がいたり、緊急要員を嫌がる人が目立ってます」(同)

 これは実のところ、先の熊本地震が無関係ではないという。

「みんな内心、テロなんて起こるわけがないと思っていたりするのですが、熊本地震があって緊急時の担当が出て行ったのを横目で見て、その恐怖をリアルに感じてしまったようです」(同)

 その熊本地震でも日本テレビの情報番組内で現場取材を断ったスタッフがいたという話だが、これは危険を伴うということだけが理由ではなく、一部で取材態度が批判された関係者がいたことから「被災現場では何をしても批判されやすいから行きたくない」と漏らしていたという。

「正直、高い手当が出るなら別だという人もいますし、ある局のキャスターは現地入りのプランに『特別手当として500万円』を実際に要求したほど」(前出ディレクター)

 もっとも、キャスターが現場に出たところで被災地で役に立つわけでもない。テロ警戒に命を張って警備にあたる者もいれば、怖がって職務放棄をする者もいるのが現実か。
(文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2016/04/25 16:09
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