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“無料宣伝ツール”か“モラルなき行い”か――韓国の大ヒット映画を悩ませる「スポ」って?

2016052406032100094_1.jpg映画『コッソン』のポスター

「スポ」というネット用語をご存じだろうか? 日本では耳にしない単語だが、韓国ではすっかり定着している。「スポ」とは「spoil」の略語で、「台なしにする」という意味。要するに、「ネタバレ」となる書き込みを行うことを指す。

 韓国ではジャンルを問わず、さまざまな作品がスポの被害に遭っているという。最近、被害を受けたのは、5月12日に封切られた『コッソン(哭声)』という映画だ。

 同作は、4月27日に公開された『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を押しのけ、現在、韓国国内で大ヒットしている映画。公開から1週間弱で観客動員数は300万人を突破し、大ヒットが期待されている。

『コッソン』は韓国お得意ジャンルのサスペンス映画で、いま国内で最も動員力のあるファン・ジョンミン(『国際市場で逢いましょう』『新しき世界』)などと共に、日本からは國村隼が出演。メガホンを取ったのは、『チェイサー』で世界の映画ファンを熱狂させたナ・ホンジン監督だ。

 なぜ、『コッソン』がスポの被害に遭っているかというと、「一度見ただけではわからない」という感想が多いからだ。“疑心”や“混乱”、“どんでん返し”がキーワードとなっており、それだけ議論の余地のある作品ということだが、それゆえに、映画サイトのレビューや個人のブログなどで、キャラ分析から結末に至るまで、作品の解釈に対する話題で持ち切り状態なのだ。ある韓国メディアは「コッソン、スポを読まずに見にいこう」というタイトルの記事を掲載するほど。それほど同作は、“スポ合戦”に巻き込まれてしまっているのだ。

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