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舛添要一都知事証言の「出版社社長」は実在しない? “口裏合わせ工作”の動きを編集者が証言

 この問題が重要なのは、舛添知事に違法性を問える可能性があるからだ。自身で調査依頼した弁護士を「第三者の目」と称し、政治資金の流用に違法性はないと言わせたが、すでに市民団体が政治資金規正法(虚偽記載)の疑いで告発している。関係者によると「政治資金規正法は使途を問えないザル法であることから調査の弁護士が『不適切だが、違法性はない』などと繰り返していましたが、抜けているのは舛添知事が弁明した話にウソがないかどうかという点。検証せずに話を鵜呑みにしているのは厳しい調査とは言いませんし、ウソがあれば虚偽記載で違法行為に問える」と話す。

 調査では佐々木善三、森本哲也の両弁護士は「全体として見れば、家族旅行だと判断するのが合理的」としながらも「違法性なし」としたが、舛添知事が主張する会議が行われていなかった場合は、西宮市の「号泣県議」のように同法違反に問われる可能性があるわけだ。金額的に37万円では大きな罪に問うことはできそうにないが、「ひとつ有罪にできれば、他もどんどん告発されてドミノ倒しにできると思っている」と関係者は息巻く。

 舛添知事の怪しい答弁で、距離の近い出版社のもとにはテレビ情報番組などから次々に取材がされており、前出編集者は「下手に関与してマズいことになったらウチの出版物に不買運動が起きてもおかしくないですよ。余計なことに関わっていないことを祈るばかり」と不安な表情だ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2016/06/10 17:00
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