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週刊誌スクープ大賞

あの石原慎太郎でさえ翻弄……小池百合子新都知事、“都議会のドン”相手にどう出る?

 新潮が、ちまたで話題の「西麻布 裸レストラン」について報じている。こうしたレストランの発祥の地はロンドンだという。ヒンドゥー語で自然を意味する名のレストランが6月中旬にオープンし、申し込みが殺到しておよそ3万人がキャンセル待ちだという。

 それを知って「これはイケる」と思い立った人間が、東京にもつくってみんべェと港区内に「Amrita(アムリタ)」という、サンスクリット語で不老不死の薬を意味する店を7月29日にオープンさせたのだ。

 HPには「ボディに自信のない方は、ご相談ください」「20歳から60歳まで」「身長に対する平均体重の15キロオーバーの方は入店が出来ません」とうたってあり、違反した場合は前払い金も戻らないという。

 まぁ、抜け道はあるようだが、3種類のコースのうち、安いのでも1万4,000円だから、かなり高いと言わざるを得ないだろう。だが、店に言わせると、見物客が殺到して、慌てて店の場所を変えたという。

 客は入るとウエルカムドリンクを飲んでから更衣室に入り服を脱ぎ、薄手のカーテンで仕切られた個室に入る。ロンドンはそのまま全裸だが、東京は規制が厳しいので、男は紙パンツ、女は紙ショーツと紙ブラジャーを着ける。スタッフは筋骨隆々の男ばかり。男のショーもあるそうだ。

 よほどの身体に自信のある人間しか入れなさそうだが、予約はすでに1万組を超えているという。男女比は男4に女6、全体の4割が外国人だという。「日頃から鍛えている肉体を披露する場を探していた」という人が多く、スポーツジムで筋トレに励んでいる40人の貸し切りも入っているそうだ。

 体に自信のあるあなた、行ってみませんか? 私は遠慮しておきますが。

今週最大の話題は、これである。神奈川県相模原市の「津久井やまゆり園」(以下、やまゆり園)で起きた障害者大量殺人事件は、極悪非道などという言葉も色あせてしまう鬼畜の犯行だ。

 火曜日(7月26日)早朝に事件が起きたため、新潮はさすがに事件に強いところを見せて3ページ、文春はワイドの1本として突っ込んでいる。だが、両誌ともに内容にも切り口にも新味はない。

 1時間足らずの間に職員たちを結束バンドで縛り上げ、死者19人を含む40人以上をナイフや包丁で刺していった。異常なまでの障害者に対する憎しみがなければ、これほど残忍な犯行ができるわけはない。

 容疑者とつけるのもけがわらしいが、仕方ない。植松聖容疑者(26)が大学を出て、やまゆり園に入ってきたのは2012年の夏。最初はアルバイトの形で、冬に非常勤、翌年4月に常勤になっている。

 園には「学生時代に障害者のボランティアをしていた」と志望動機を語っていたようだが、新潮で植松の同級生が、彼の本性をこう語っている。

「教職免許を取るために児童養護施設でボランティアをしていたのですが、そこにいる障害者の人たちを話題にして『キモい』『あいつら生きている意味がない』なんて言うのです。『お前、それやばいよ』と注意したのですが、度々口にしていました」

 ポストは、植松が尊敬する彫り師に弟子入りし、本格的に彫り師修業を始めていたと友人が語っている。

 だが、尊敬していた彫り師との師弟関係も昨年末頃、突然絶たれてしまったという。植松が憧れた彫り師の友人がこう話す。

「師匠だった彫り師が植松を“破門”にしたんです。言動がおかしく、会話もままならない状態だった。とくに“障害者を皆殺しにすべきです”と告白したことに彫り師が怒ったようです。ドラッグの使用が濃厚だったため、彼は植松との関係を断ち切った」

 やがて、その本性をやまゆり園でも隠すことがなくなっていった。今年2月頃、園の関係者に「障害者を殺す」「ずっと車椅子に縛られていることが幸せなのか。周りも不幸にする」と言っていたと、スポニチ(7月28日付)が報じている。

 同じ頃、大島理森衆院議長の住む公邸に行き、警備の警察官に、今回の犯行を予告する手紙を手渡している。

ポストは植松から手紙の代筆を頼まれた親友がいたが、断ったという。当然だろう。

「常軌を逸する発言だとは重々理解しております」と書いてはいるが、常人のものではない。特に、文面(新潮から引用)のここに注目するべきである。

「障害者は人間としてではなく、動物として生活を過ごしております。(中略)障害者は不幸をつくることしかできません。(中略)今こそ革命を行い、全人類の為に必要不可欠である辛い決断をする時だと考えます」

 植松容疑者がやったことは「障害者テロ」である。弱者である障害者に寄り添い、共に生きていくというのではなく、生きていく資格のない者、社会の迷惑者だというおぞましい考え方である。

 これは最近の「年寄りは早く死ね」「長生きは罪だ」「親に恩義など感じることはない。親を捨てろ」という、年寄り排除の風潮と共通するものがあると思う。

 この事件に対して、障害者施設の関係者たちやボランティア団体から非難の声が上がっているのは当然だろう。障害者や高齢者を疎ましい者、社会保障を食い潰す怠け者と見なす空気が、植松のような歪んだ人間を生んでしまったと、私は思うのだ。

そのうち、国家による「老人狩り」が始まらないかと、心底心配している。

 大量殺人といえば、昭和13年に近隣住民を散弾銃で殺した「津山三十六人殺し」事件があるが、今回の事件と共通する、ある“符号”に気がついた。不謹慎だが、お許しいただきたい。津久井やまゆり園。「津」「やま」となるのだ。

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