日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 月9はやっぱりエロゲだった

やっぱりエロゲだった『好きな人がいること』と、たとえば『ちょびっツ』との共通点

 だけど、そうじゃないでしょう。エロゲ作ってる人はみんな、もっと真面目に物語を作ってます。ヒロインがどれだけスペック高くても、しっかり前フリしないと抜けない程度には、俺たちは調教されています。

 一方、このドラマを作ってる人たちは、適当にイケメンをアレしてアレするだけで胸キュンしちゃう、ごく狭い、読書歴が浅くあまり物語メディアに触れたことのないティーン層だけを狙い撃ちにして、自分たちがろくでもないチープなイケメンシーン&エピソード集を並べただけだということを、明らかに自覚してる。

 結果、全話通算8.9%のうちの何万人か何十万人かの中高生がこのドラマに胸キュンして、言われもなく「肉欲最優先女」の烙印を押されてしまいました。普段、お前たちが「キモイキモイ」言ってる俺たちと、同種ということになってしまいました。どうだ! かわいそう!

 あのー。なんでこんなイヤなこと書いてるんだろう、と考えるんですよ。

 なんかね、月9ってやっぱり、ブランドじゃないですか。ある程度、見るんでしょうね、中高生。で、このドラマに違和感を持って「クソじゃん」と思ってる中高生は少なからずいると思うんだけど、そういう子たちが学校で孤独になるのが忍びないんです。みんなが楽しそうに月9の話をしてるとき、「理解できない私」は、ほかの子を上から見下してみても下にへりくだってみても、どうしたって孤独になってしまう。そういう子たちにね、「クソだと思ってるの、あなただけじゃないよ」って言ってあげたいのかなと、そんなふうに思うんです。

 あと、そうだなー、よかったところを挙げれば、ハマケンがいいのは知ってたけど、佐野ひなこは、ちょっと新境地だったかもしれないですね。嫌みなく、いい具合に「空っぽ感」が出てて、この作品の数少ない救いになってたと思う。それと、前にも書いたけど野村周平ですね。演技のギアの切り替えがスムーズで鋭い。目つきもいいと思うし。

 さて、次クールは山田涼介で『カインとアベル』だそうです。とりあえず『エデンの東』見直しますかね。もちろん、面白かったらそれに越したことないんですよ、フジテレビさん!
(文=どらまっ子AKIちゃん)

最終更新:2017/04/19 14:58
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