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テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第137回

地獄のような空気が漂う『水曜日のダウソタウソ』に見る、藤井健太郎「地獄の軍団」の真髄

 司会はもちろん、ダウンタウンのそっくりさんのダウソタウソ。プレゼンターには、宮川大輔のそっくりさんの宮川大好。パネラーには、若林や近藤、キャイ~ンウド鈴木、そして松田聖子のそっくりさんが並ぶ。オープニング曲なども、なんだかいつもとテンポや曲調がアレンジされている(ちなみに音楽担当はPUNPEE「パンピー」だが、今回のエンドロールではちゃんと「パソピー」とクレジットされていた。細かい!)。番組のロゴも、ちょっとだけ変わっている。

 番組全体に、絶妙なパチもん感が漂っている。喩えるなら、中国のディズニーランドそっくりなテーマパーク「石景山遊楽園」を見ているときの居心地の悪さだ。

 番組の流れは“本家”と同じ。プレゼンターがある“説”を提唱し、それをVTRで検証する。

 この日、宮川大好が提唱した説は「水曜日のダウンタウン モノマネ芸人に頼りすぎ説」である。

 そこから、検証VTRとして、「有名人の身内 気をつけないと悪いモノマネ芸人に オレオレ詐欺でだまされる説」「野球モノマネ芸人 リアルにバッティングうまい説」「歌うま外国人なら日本人アーティストのモノマネもうまい説」、そして謎の感動を呼ぶ名作「ものまねショーに本人がそっくりさんとして出ても、意外と気づかれない説」など、過去に『水曜日のダウンタウン』でモノマネ芸人が登場した説を振り返っていく。

 もう、お気づきだろう。
 
 これは、説立証に見せかけた『水曜日のダウンタウン』の総集編である。

 番組改編期などには、多くのバラエティ番組が総集編を放送する。出演者やスタッフを休ませる、という意味合いもあるのだろう。だから、普通の番組であれば、ただ過去のVTRを再編集して流すだけだ。気の利いた番組でも、それに出演者のコメントを挟んだり、後日談を挿入したりする程度だろう。

 総集編である以上、その番組の中で面白かったシーンがまとめられているので、一定の面白さは保証される。視聴者としても、見逃した面白いシーンを見られるというメリットがあるから、そういうもんだと思って別に文句は言わない。

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