【インタビュー】フリーランスになって「よかったことしかない」デビュー25周年、宍戸留美の現在地
──「インディーズで活動しているミュージシャンやアイドルにとって『普通のこと』になったらいい」と書かれていますが、やはり後に続く人のためにというのも大きな動機ですか?
宍戸 そうですね。今はもう、いい年齢になってきたので、そのことしかないぐらいの気持ちです。後に続く若い人たちがいればいいなと思います。
──そうすると、ご自身で若い人たちを育てたい、というな意識もあるんでしょうか?
宍戸 いや、それはないです(笑)。まずは、自分がなんとかならないと。
──なるほど(笑)。これまでの経験を活かして前に進みたいということですね。
宍戸 いろいろやってきたことがごちゃごちゃになっているので、「それらをまとめたいな」という気持ちがあります。「歌だけ」とか「声優だけ」では食べられなかったので、いろんな発信をしてきました。「Oil in Life」という番組の司会や、サイゾーでの連載など。これは、自分から発信して見つけてもらうためのものです。
──「発信」ということで言うと、Twitterの活用も多くされてますよね。
宍戸 Twitterに出会う前には、毎日泣いてるほどでした(笑)。いろんな人とお話ができるし、仕事の依頼が来ることもありますね。
──リツイートやリプライも多いですよね。
宍戸 それが仕事だと思ってます(笑)。
──クラウドファンディングの業者は、まだ少ないんでしょうか?
宍戸 いえ、かなり多くなっているんですが、ノウハウがちゃんとしないままで、潰れたり、達成しない人が多いところがあったりして、かわいそうだなと思います。見ていて「これじゃ入れないよな」っていう人も多いですよね。具体的なことや目的を書かないまま、目標金額を提示していたりして。例えば、人件費にしても人数が何人とか、宿泊費もキチンと書くとかしないと、いくらファンでも出さないですね。
──すごくメジャーな人だったら、出すかもしれませんね。
宍戸 今は、事務所に所属してても、アルバムの制作費はクラウドファンディングで稼げって言われている人もいるみたいで。「それって事務所の意味あるのかな?」って思っちゃいます。
──そうですね。何かあったときには守ってくれるんでしょうけど……。
宍戸 最近は、何かあっても守らないところも多いですよね。だから、自分の身は自分で守るしかない。自分でTwitterに書けば、広げることもできますから。
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