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電通以上の“ブラック企業”! 疲弊するテレビ番組製作現場「レインボーブリッジから飛び降りた……」

「局は、徹底して労働環境を合法化しようものなら、番組なんて作れなくなるのをわかってますからね。だから、局は『指導したりやることやってますよ』というポーズはとっても、本気で問題をなくす努力はしません。僕ら下請けのスタッフが休みなしで働かされ、ぶっ倒れても『あいつ飛んだね』と言われてクビになって終わるだけ。昔、レインボーブリッジから飛び降りたフジテレビの番組スタッフがいましたけど、自殺者や精神が病んでおかしくなったものがいても、仕事のせいでそうなったとは認識されないまま消えてますよ。電通の人のように遺書を残して、ハッキリ労働環境を書き残したりする利口な人は、そもそも下請けの小さな制作会社で働いていませんしね。電通の件はエリートだったからメディアからちゃんと人間らしく扱われているだけで、こっちの下請けは正直、かなり出来の悪い若者も入ってきたりしますから、見下される風潮も仕方ない悪循環もありますね」(同)

 今春、あるテレビ局では違法な長時間労働で体調を崩した女性が、弁護士を連れて強く抗議をしたことがあった。さすがに慌てた局が丁寧な対応で謝罪し、職場環境の改善を約束して和解となったが、この女性は仕事復帰後に「体調が悪い」とする欠勤が増え、ひどいときには週2日しか出勤しないようになったという。それでも処分などをされている気配はなく「そんな“ブラック社員”も野放しなんですから、変な世界です」と前出ディレクター。

 世間では、一部ファミリーレストランが24時間営業を廃止し、ネット通販需要の高まりで疲弊する宅配便業者への同情も強まるなど、過酷労働への批判は増すばかり。電通の問題をきっかけに大メディアのテレビにも厳しい目が向けられるというなら、各局は直接雇用する局員のみならず、末端スタッフまで含めた監督責任が問われるかもしれない。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2016/11/25 17:00
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