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【おたぽる】

【劇場アニメレビュー】CGはイマイチながらお話は面白い――がオチがちょっと……!? 『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』第3章

 個人的には002=ジェット・リンクの鼻の低さや004=アルベルト・ハインリヒのハンパな白目が馴染めず、それよりも何よりも人種差別云々を真に気にするのなら、006=張々湖の台詞廻しこそ実はあぶないのではないか? と思ったり。そして毎回痛感するのが、009=島村ジョーだけはいかにデザインが変更されても何の感慨もわかないことで、まあ、これはこれで彼の個性なのかもしれない。

 ……などとキャラ・デザインのことばかり書いていても仕方ない。何を隠そう、今回の『CALL OF JUSTICE』3部作、3DCGセルルックの作画がまるでPS2時代のゲーム映像でも見ているかのように稚拙で(少なくともPS3には思えない)、前回レビューした『RWBY』シリーズのほうがまだマシではないかと思えるほど。もはやキャラ・デザインがどうこうのレベルではないのであった(マジに、この部分に関しては、覚悟してご覧になったほうがよろしいかと思う……)。

 では、今回の3部作はつまらないのかというと……これが意外に面白い! 

 前作『RE:CYBORG』が石ノ森原作の後半部にならうかのような神と人との関係性を問う哲学的内容だったのに対し、今回は新たなる敵=不老不死の超人類として人類の歴史に太古から関与してきた異能者集団“ブレスド”という明確な相手がいて、さらにはもともと小さな国連部隊でもあったゼロゼロ・ナンバーズを皮肉るかのように、今回彼らは罠に落ちて国連からも付け狙われることになる。

 要は今回の3部作、活劇としてのエンタテインメント性が追求されており、あまり哲学モードへ向かわない。そもそも石ノ森原作の初期が少年誌連載のヒーロー活劇(もちろん、それはそれで深みはある)だったことを思うに、今回の方向性はむしろ歓迎すべきで、また3部作を通してゼロゼロ・ナンバー個々の活躍シーンもちゃんと用意されており、特に水の中でないと見せ場のない008は、久々に頑張っている姿を見られたなと思う。顔から刺青がなくなった005=ジェロニモ・ジュニアも、戦闘モードになるとそれが色濃く浮かび上がってくるのはうれしいものがあった。

 後、今回はおめめが可愛くて仕方ない001が大活躍! もう彼を見ているだけで、幸せ気分に浸れるのだ。

 敵ブレスドに関しても、第1章に登場する彼らの驚異的な強さに圧倒されながらのバトル・シーンのテンションに魅入ってしまい、いつのまにか作画やキャラ・デザインがどうこうといった不満が気が付くと払拭されていく。

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