指原莉乃ならトップ合格!? ずる賢いアイドルを決めるデスゲーム(?) 『堕イドル』レビュー
ただのデスゲームとは違い、明確な答えがないようなクイズは、深読みをするならば、バラエティ番組などでアイドルがどう対処すればいいのか、握手会でどう対応すればいいのか、そんな答えがない現実のアイドル世界とリンクするように思える。作中での堕イドル”らしいふるまいとは、言い換えればずる賢く世渡り上手な行動をすることみたいになっているので、多分、指原莉乃が「堕イドル・オーディション」に参加したらトップ合格するような感じ。峯岸みなみもいい感じ、ぱるるとかはヤバいかも。ここらへんがただのデスゲーム漫画とは違う楽しめるポイントだろう。
しかし、明確な答えがないクイズはかなり作者の力量を問われる。こじつけなり、ハッタリを上手にかまして説得力を出していかないと、ご都合主義的な展開に読者は急に冷めてしまうことだろう。デスゲームは必勝法なり、答えが明かされる瞬間が一番気持ちのいいところ。しっかりゲームのルールがあるデスゲームならばそこに問題はないが『堕イドル』はその点が難しい。万人が納得する。“堕イドル”らしいふるまいを考えるのは至難の業だ。正直、カラオケの答えはかなり怪しいところがあった。今後もどれだけ上手い答えを用意できることか……。
分担作業だけあって作画はかなり丁寧で綺麗。女の子もしっかり描き分けられていて表情も豊かでかなりかわいい。となると、デスゲームでお決まりのエロやグロを期待してしまうが、残念ながら1巻ではエロは下着姿、グロは泡とよだれを吹いて倒れる程度。せっかく男付きでアイドルたちはゲームに参加しているのだから、もっとこう……、魅せてくれないと!
世にあふれるデスゲームマンガの中で『堕イドル』はいかに地位を確立し、人気を獲得することができるのか。今後の展開に期待したい。
(文・白子しろこ)
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