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【messy】

女子が選ぶ、使えるラブホ・行きたいラブホ! ラブホテル評論家のビッグデータに基づくオススメホテル/日向琴子さんインタビュー

漫画家でありグラビアモデルでありドラマの原作者でもあり、そして「ラブホテル評論家」でもある女性・日向琴子さん。日本に約3万件あるというラブホ事情を知り尽くした日向さんのオススメホテルとは?

前編はコチラ⇒ 変わりゆくラブホテルを見つめる、ラブホ評論家というお仕事/日向琴子さんインタビュー

ラブホ選びの主導権は女性が握っている

――現在、女子会利用でも大人気の一大レジャーホテルといえば、“バリ島旅行気分が味わえる”がウリの「バリアン」ですよね。前に新宿の同ホテルを訪れたとき、ロビーでアメニティを一緒に選んでいるカップルがわんさかいて、オープンな雰囲気に驚いたことがありました。

日向 それがこの10年の変化ですよね。昔はもっと、人目を気にしながらビラビラした暖簾みたいな布を潜って入っていく、っていう感じで、いかがわしい雰囲気があったと思います。今は、女子会も増えてきてたり、ラブホテル=セックスをする場所だけじゃなくなったこともあり、いかがわしさの薄いホテルが増えてきました。

――日向さんは、『奇跡のラブホ活用術―本当に気持ちのいいセックスをするために』(イーグルパブリシング)というハウツー本も発表されています。これまで何軒ほどのラブホテルを訪れましたか?

日向 おおよそ3000軒くらいなんですけど、どんどん自分の持つ情報を更新していかなければいけないので、今年は1年かけて、全国のラブホテルを再訪して見直していこうかなと思っています。毎日は難しいけれど、毎週1回ラブホテルに行けば、1年間で48週だからちょうど47都道府県を回ることができます。

――ラブホ業界も日進月歩なんですね。3000軒見てきた中で、それぞれのラブホテルに特徴があるかと思うのですが、たとえば都会のラブホテルと地方のラブホテルって土地の広さも全然違いますよね。印象深いホテル、あるいはオススメホテルを教えてください。

日向 北海道に印象深いラブホテルがあります。札幌競馬場に隣接する「Blue Hotel OCTA」には、広い窓から競馬を観戦できる、ラブホテルとは思えないお部屋がありました。地域的な特徴として、北海道は白樺の壁紙とか、白を基調としたインテリアが多いように思います。他方、名古屋だとデコトラというかパチンコというか、ギラギラと派手な装飾にこだわるホテルが多く、プールもドーン! コネクティングルーム、ドーン! とゴージャスなホテルが目立ちます。大阪はブランドものでプレミアム感を演出する傾向があり、「GODIVAのアイスあります」とか「ブルガリのアメニティ揃えてます」とか宣伝しがちですね。あ、大阪は休憩が1時間単位であります! フリータイムもありますが、休憩が1時間からあるのは珍しいですよね。

――せっかち!

日向 県民性の違いでしょうか。九州だと性に開放的な土地柄といわれているだけに、「アダルトグッズが充実してます」と大々的にウリにしていたり、ラブホなのにオーシャンビューが楽しめるホテルもありますね。そして、侮れないのは四国! 意外といっては失礼ですが、都会的な感じでオシャレなラブホテルが多いんですよ。オーナーさんも勉強熱心な方が多くて、東京のトレンドをいち早く取り入れていますし、センスの良いホテルが多いです。飲食メニューで面白いのは沖縄。沖縄は肉ブームなので肉推しのホテルも多いですね。

――ラブホで肉推し!?

日向 たとえば、飲んだあとのシメに食べるものの定番って、ラーメンじゃないですか。沖縄では今、シメにステーキを食べるほど、肉がブーム。だからラブホでも肉のメニューが充実しているんです。

――いや、そもそもラブホテルに飲食メニューを用意しているのは、当たり前なんでしょうか。

日向 風俗利用が多いホテルだと、割り切って用意してないところもあります。ラブホテルって、3つの黄金バランスがあるんです。宿泊するカップル、昼間は不倫のカップル、夕方以降のサラリーマンが利用する風俗。この3つのバランスがいいと、1日中稼動する感じになるんですね。なので、黄金バランスの崩れないホテルや、池袋や新宿のようにデリヘル利用の多い地域であれば、一般カップルへ向けた飲食充実などのサービスを作らなくても稼動するし、むしろ飲食を提供することで、スタッフの手を煩わせるくらいだったら……と、飲食メニューはないところもあります。

――セックスするだけじゃなくて、デートとして長時間滞在するカップルにとっては、飲食メニューの充実も大きなポイントなのかもしれませんね。

日向 東京都国立市にあるホテル「ウォーターホテルS」は、料理に相当なこだわりを持っていて、とっても美味しいです。専属のシェフが4人もいて、パティシエもいます。料亭と同じルートで素材を仕入れていて、メニューも軽食レベルではなく本格的な内容。オマール海老のパスタが3000円くらいなので、ちょっとお高めだと思うかもしれませんが本当に美味しいんですよ。

こだわりといえば、シーツや枕にこだわるホテルも増えてきているのですが、「ウォーターホテルS」はドバイの7つ星ホテルと同じシーツを使用しているという点もすごすぎます。贅沢な繊維として世界中で珍重されているコットン・ピマ綿の肌触りは最高です。お客様の中には「ラブホテルだから汚いだろう」という先入観を持っている方もいらっしゃると思いますが、「ラブホテルだからこそ、よりキレイに清潔に」とオーナーさんをはじめ、従業員の方たちは本当に気を遣っているのが伺えます。

――余計なお世話ですが、採算取れているんでしょうか……。

日向 ここだけの話ですが、飲食だけで月450~500万円売れるらしいですよ。ラブホテルではあるけど、その料理を目的にして「ウォーターホテルS」を訪れる方も多いみたいです。

――知る人ぞ知る名店みたい! インテリアはもちろん、アメニティや美味しい飲食メニューなど、女性の好感度を狙うラブホテルが本当に多いのですね。

日向 実際のところ、ラブホテル選びの主導権を握っているのは女子なので。カップルの場合、女性が「あそこのホテル、また行きたい!」となれば、男性は「じゃあ、そこ行くか」ってなるんですよ。

インバウンドのお客さんに広めたい「ラブホテル」の利便性

日向 神奈川県川崎市にあるラブホテル「迎賓館」は、映画『ヘルタースケルター』のロケ地にもなっているんですが、すごく素敵でしたね。フロアごとに装飾のタイプが違い、映画で使用された一室は、お部屋の中に橋が渡してあるゴージャスなお部屋でした。

――オリエンタルな雰囲気が漂っていて、インバウンドのお客さんにも、ウケがよさそうですね。

日向 以前、フランスにあるドキュメンタリー番組を制作しているテレビ局から取材を受けたことがあったんです。フランスの建築家の方が、東京の様々な建築を巡りつつ日本のラブホテルも行ってみたい! ということで、私がアテンド役を担うという内容だったんですが、そのときに強く感心されていたのが「迎賓館」と、六本木にあるSMルーム専門の老舗ホテル「アルファイン」でした。

――千葉県千葉市にあるリゾートホテル 「HOTEL CAMBRIDGE(ホテル・ケンブリッヂ)」は、日向さんがいくつかの部屋をプロデュースされていますが、「迎賓館」や「アルファイン」のようなこだわりを持って改装に臨んだんですか?

日向 予算の関係もあって内装を大幅に変えることは出来ませんでしたが、たとえば1番小さな部屋は、“小さい部屋”というのを逆手にとって、バリ風のエステサロンのようなリラックスできる空間をイメージして、照明も暗くして……という感じにしましたね。機会があればイチからプロデュースもしてみたいです。内装以外にウケが良かったのは、アメニティの変更。そして1番大きい反響があったのは、Lサイズのコスプレ衣装! 私自身、昔に比べて体重が24キロ増えちゃったというのもあるんですが……、コスプレの普通サイズって結構小さめなんですよね!セーラー服を着たくても入らない方って結構多いんですよ。着替えたもののパツンパツンじゃ興ざめしちゃうけど、ダボダボ大きい分には華奢に見えるからアリなんです。「「HOTEL CAMBRIDGE」では、3Lサイズまで展開しており、すごく好評です。

――小さめサイズのコスプレ衣装で、興味はあるのに泣く泣く諦めていた方が多かったということが判明しましたね。日向さん自身は、どのようなラブホテルが好きですか?

日向 スイートルームみたいにゴージャスな部屋があるラブホテルはいいですよね。大阪府豊中市にある「ロータス 豊中店」は、サメのいる水槽がある部屋があったり、ベッドが2つあったり、ダイニングテーブルとイスのある部屋や、鏡張りだったり……、まるで“成功した人の部屋!”って感じ(笑)。反対に、年を重ねると和室も素敵なだと思うようになりましたね。最近は“昭和のラブホテル”といわれているような、ゴテゴテした装飾だったり、ステンドグラスでちょっとなまめかしい雰囲気を演出していたり、たくさんのカットが施された鏡があったりするラブホも好きです。

――国内旅行のときにラブホ活用するのも楽しそうですが、ラブホテルって予約はできませんよね?

日向 旅館業法で営業しているホテルなら、予約できるところもすごく増えてますよ。クリスマスやバレンタインなどの繁忙期は受け付けていないホテルも多かったんですが、最近は繁忙期でも予約できるところも多いです。しかも、予約できるところは、1回チェックインしてから出掛けることもできる「途中退室」もできるのですごく便利。ラブホテルって車で行くところなら高速道路のそば、電車で行くところなら街の中心部にあることが多いじゃないですか。だから観光の際は、ラブホテル宿泊はオススメですよ。

――宿泊費も、ラブホテルは部屋貸しだから旅館に宿泊するよりも経済的に嬉しいですね。

日向 そう、もうひとつラブホテル宿泊でおトクな活用方法なんですが、視聴者が観たいときに様々な映像コンテンツを視聴できるサービス「ビデオオンデマンド(VOD)」は、シティホテルの場合だとプリペイドカードを購入しないと視聴できませんが、ラブホテルだったらAV視聴と一緒で映画も無料で楽しめるので、レンタルショップで最新のものを借りたり、シティホテルでプリペイドカードを購入するより、断然オススメです。

――女性ひとりでも楽しめそうですね。

日向 いいですよ、いつもと違った空間で息抜きするもよし、仕事するもよし。楽しみかたもたくさん! お腹いっぱいになれるし、疲れたら寝る、退屈だったら映画鑑賞。アメニティも豊富だから基礎化粧品を持っていく手間も省ける、それなのにお安い。

――贅沢な空間ですね。その風営法と旅館業法の違いや、実は予約ができるということ、ひとりで宿泊可能ということも、知らない方もまだまだ多いと思います。興味を持ったホテルを見つけても、風営法と旅館業法のどちらで営業しているのかというのは、たとえばオフィシャルHPを見れば、わかるものなんでしょうか。

日向 自分が連載してるから言うわけじゃないんですけど、先ほど紹介したサイト「ハピホテ」だと、風営法のホテルには「18歳以上NG」という表示があるので、とてもわかりやすくなっています。反対に書いていなければ旅館業法のホテルということになります。そこから予約のためにオフィシャルサイトに飛べますし、便利です。

――これから東京五輪に向けて、東京が盛り上がってくると同時にまた、インバウンドのお客さんも多くなると予想されます。宿泊先が女子に嬉しいサービスも盛りだくさんでインテリアも可愛いラブホテルだったら、外国からのお客様もテンションが上がると思うんですよね。

日向 そうなんですよね。来日するときに、宿泊するホテルを決めてこない方って本当に多いみたいですよね。そういう方のためにも「ハピホテ」では「LOVE INN JAPAN」という外国人向けのサイトをオープンさせており、英語で説明しています。利用者が増えることは、日本のラブホテル業界でも嬉しいことですし。私も引き続き、ラブホテル業界の盛り上げに尽力します!

◆日向琴子さんプロフィール

世界で唯一のラブホテル評論家。漫画家、コラムニスト、元グラビアアイドル。第4回国民的美魔女コンテストにて「スリム美魔女賞」受賞。ライフワークとして、性感染症やエイズに関する予防啓蒙活動を続けている。

レギュラー番組『ケンコバのBAKO2 TV』(サンテレビ)では毎週オススメホテルで女子会を開く『日向琴子のラブコンシュエルジュ』が好評OA中。

オフィシャルブログ: 「日向琴子のキレイになること」

最終更新:2017/01/03 07:10
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