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『山田孝之のカンヌ映画祭』第3話 “あざとさ/痛さ”をコメディたらしめる地上波なりの着地点

『山田孝之のカンヌ映画祭』第3話 あざとさ/痛さをコメディたらしめる地上波なりの着地点の画像1テレビ東京系『山田孝之のカンヌ映画祭』番組サイトより

 俳優・山田孝之がプロデューサーとなり、突如カンヌ映画祭受賞を目指すと言いだした。監督を頼まれたのは、松江哲明と共にこの番組の監督も務める山下敦弘、そして親殺しの猟奇殺人犯を演じる主演は、まさかの芦田愛菜。巻き込まれたのか共犯なのか、とにかく動き出した、このプロジェクト。

 前回の第2話では、日本映画学校にて、さまざまな関係者にカンヌや日本映画の現状についての話を聞きつつ、「僕がカンヌ行けない理由って、なんなんですか?」と、なぜか山田以上にスイッチの入ってしまった本職の映画監督・山下の暴走が見どころだった。

 彼もさまざまな海外映画祭に出品していることや、かつ「日本のジム・ジャームッシュ(カンヌ常連)」と呼ばれていたことなどを考えれば、当然ともいえる態度と見れなくもない。

 今村昌平が『うなぎ』で受賞した時のパルムドールのトロフィーを関係者に持たせてもらいながら、浮かれて写真を撮りたがる山下と、「はい、カンヌ!」とシャッターを押しながらも、「僕らのじゃないから」という理由で持つことすら拒否する山田。好対照ながら、カンヌへの気持ちを固める2人と、うなぎよりタレの染みたご飯が好きという素のあどけなさを見せつつも、随時ランドセルを背負い、この狂った状況に溶け込み、我々をハラハラさせてくれる不思議の国の芦田。

 そんな連中の映画制作を記録したドキュメンタリーのような、そうでないような番組の第3回が放送された。

「第3話 山田孝之 パイロットフィルムを作る」を振り返る。

 前回を軽く振り返る映像の直後、いきなり老人が首を吊った! と同時にタイトル曲へ。

 冒頭だからと油断して観ていたら、いきなりの後頭部を殴られるようなスタート。どうやら今回は「首をくくる」人が出てくるらしい。

 その日、「どうしても撮りたいものがある」と山田に呼び出された山下と芦田。

 その2人の車中、「不安は不安ですけどー」と語る芦田に「不安は不安だよね!」と、どこかうれしそうな山下。芦田がその後、肯定的なことを言おうとしていた気配があるのだが、そんなことは関係ない。共感を喜ぶ山下の様子は、芦田の同級生の女子のようだ。

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