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「キムタクが一番使いにくい」キャリア25年のベテラン脚本家が語る“元SMAP”の役者力

 残念ながら低評価なのは、香取慎吾だ。実際、香取主演のドラマは視聴率が取れないことで知られ、昨年1月の『家族ノカタチ』(TBS系)も2ケタを超えたのは10話中1話だけだった。

「香取さんはキャラクターを設定しにくく、そのため漫画やアニメなど、すでに出来上がったキャラを与えることになりがちでした。やらせるなら『MONSTERS』(12年/同)で演じた、頭は良いが嫌われ者の刑事とか、極端な色を付けるしかないですね。ただ、『ガリレオ』(07年/フジテレビ系)での犯人役はうまかったし、NHK大河『新選組!』(04年)の一本気なノリも悪くなかった。いい演出家に恵まれれば、いけると思います。個人的には、主人公に嫌がらせをするようなポジションで使いたいです」(同)

 そんな中、木村は「元 SMAP5人の中では、キャラが当てにくく、配役しにくいので最下位」と厳しい評価。木村といえばドラマが本業であり、ヒット作品も多数あるだけに意外だ。

「個人的には、木村さんは『眠れる森』や『ギフト』(ともにフジテレビ系)など不良っぽい役のほうが魅力的だと思うんですが、それだと数字が取れない。彼の場合は、ぶっちゃけ『専門職のスキルを発揮しつつ、恋愛劇を展開』というワンパターンしかハマらないので、その専門職を描くにはセットや小道具にやたら金と手間がかかり、現在放送中の『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)の医師や『GOOD LUCK!!』のパイロット、『月の恋人~Moon Lovers~』の家具職人、『エンジン』のレーサー、『HERO』(すべてフジテレビ系)の検事、みんな監修や撮影場所に金のかかる話ばかり。木村さんをよく見せるための演出が高くつき、コストパフォーマンスが悪いんです。草なぎさんなら、3分の1のコストでやれますよ」

 A氏によると「木村さんを使って視聴率が悪かった場合、脚本家が大きく責任を問われるから、なおやりにくい」と言い、舞台裏の事情から見れば使いにくい役者、ということになる。

 その木村主演の新ドラマ『A LIFE』の初回視聴率は14%台で、過去に比べ低調。この数字は、A氏から見ても「悪い」という。

「業界内では、15%を切ることはまずないと見られていましたからね。竹内結子、松山ケンイチ、浅野忠信を脇に置いてこの視聴率だと、脚本家も怖くなります」(同)

 それでもジャニーズ事務所の後ろ盾がある木村は、今後も安泰だといわれている。実力では上とされるほか4人には、負けてほしくないところだ。
(文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2017/01/29 08:00
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