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週刊誌スクープ大賞

連続強姦社員を放置、組織的な受信料詐欺……“公共放送”NHK会長の謝罪・辞職はまだか

 ところで、金正男暗殺事件には驚かされた。故・金正日総書記の長男で、金正恩朝鮮労働党委員長は腹違いの弟になる。以前から、金正恩から殺されるのではないかというウワサがあったが、なぜこの時期にという疑問はある。

 私は昔ひとりで北朝鮮に1カ月近くいたことがあるだけで、現在の北朝鮮についてのなんの情報もないが、考えられるのは、安倍首相とトランプ大統領の首脳会談が引き金になったのではないかということだ。日米首脳会談に照準を合わせて北朝鮮は、新型中長距離弾道ミサイル(IRBM)「北極星2型」の発射実験を実施した。

 これと同時に金正男暗殺指令を出したのではないか。金正男は英語を含めて何カ国語かを流暢に話し、欧米の記者はもちろん日本人記者とも交流があった。記者たちにとっては貴重な北朝鮮情報を取れる情報源であったはずだ。彼なら北朝鮮にいる反金正恩派についての情報も、国内のシンパから耳に入っていたであろう。金正恩は、ミサイルで日本とアメリカを慌てさせるだけでなく、反金正恩の象徴である金正男を殺すことで、日米や中国にとっても貴重な情報源を抹殺したのだ。日米のトップがゴルフ三昧でつるんでいるのを、北朝鮮はあざ笑い、自分たちの本気を見せようとしたのではないか。

 現代では近藤大介編集委員が、今から2カ月ほど前に、アメリカ国務省でアジア地域を担当するダニエル・ラッセル東アジア担当国務次官補がひっそり来日していたとレポートしている。彼はトランプ政権でも留任している。彼は、トランプ政権になればオバマよりさらに踏み込んだ政策をとるから、日本は覚悟をしてもらいたいといったそうである。踏み込んだとは、ワシントンとしては、北朝鮮をアメリカ、中国、ロシアで「信託統治」しようと考えているというのだ。

 しかし、これをやるなら「北朝鮮の後見人」任じる中国をどう説得するかにかかっている。それがもしできたとして、金正恩を第三国に移らせ、誰をもってくるのか? 長男の金正男が消された今、平壌には次男の金正哲がいるが、彼は女々しくて政治家向きではないという。本命は現在駐チェコ大使の金平日(62)だそうだ。彼は金日成と後妻の間に生まれ、朝鮮人民軍の護衛司令部などの要職を歴任したが、金正日が後継に決まったことで、国外に転出した。

 一時、金日成は彼を呼び戻し、後継を印象づけたのだが、その直後、金日成が「怪死」し、金正日が総書記になり、彼はふたたび国外に放逐されたという。おもしろい見方だと思うが、やはり中国がどう動くかがカギである。その中国の「本音」をどう引き出すのか。トランプも安倍もその任ではない。韓国も含めてますます混迷を深める朝鮮半島。その先にあるのは、あまり見たくない惨状かもしれない。

 さて、幸福の科学という新興宗教団体と訴訟合戦になったのは、私がフライデーの編集長1年目たから、1991年の夏頃だった。統一教会などとは違って、緩やかなサークル活動のような団体で、教祖の大川隆法が東大出だから印象もよかったのだろう。信者が増えていると聞いたので、この教団を連載で取り上げることにした。大川は大学を出て中堅商社へ入り、退社して幸福の科学をつくった。

 1回目は、退社したときの経緯にもサラッと触れたが、大川としてはあまり触れてもらいたくない話だったのだろう。

 フライデーが発売された翌週の月曜日、朝、講談社へ行くと、入り口からエレベーター前まで大勢の人で溢れ、口々に「フライデー編集長を出せ」「社長を出せ」と騒いでいるではないか。社屋に入ろうとすると総務の担当が私のところへ来て、幸福の科学の信者達で、フライデーの記事が許せないといっている。だから奥にあるエレベーターで上がってくれというのだ。私は、編集長に会いたいというのだから、オレが出て話を聞こうじゃないかといったが、担当者から「気の短いお前が出ると挑発して、よけいに混乱するからやめてくれ」と頼まれ、仕方なくその場を離れた。

 その日から、社内のすべてのFAXに信者達からの抗議文が48時間流れ続け、用紙をまとめてみたら重さは2トンにもなった。もちろん電話も全国からの信者達の抗議で使えなくなった。歌手の小川知子や直木賞作家の影山民夫らが先導して、毎日のように講談社の前を「フライデー廃刊」「社長は辞めろ」とデモを繰り広げ、ワイドショーを始めテレビは連日、この話題で持ちきりだった。先方はフライデーの記事が名誉棄損に当たる、講談社側は業務妨害だとして、お互いが告訴した件数を合わせると50件近くにもなった。最高裁まで争われたケースが多いが、そのほとんどは講談社側の勝訴で終わった。その最中に景山が、自宅で入浴しているときに火が出て焼け死ぬという不幸な“事故”も起き、私の編集者人生でも忘れられないことの一つである。

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