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【おたぽる】

アーサー王はリアルに女性だった可能性も!?……ドヤれる元ネタ教えます! 一番わかりやすい『FGO』原典紹介

■セイバーオルタ(トマス・マロリー『アーサー王の死』)

 セイバー、すなわちアーサー王に関しては、物語の成立とアルトリア・ペンドラゴン実在の可能性について触れるに留めます。

 現代における「アーサー王伝説」とは、基本的にはイギリスの騎士トマス・マロリーが15世紀に完成させた小説『アーサー王の死』のみを指すものです。

 実は『アーサー王の死』の大本となる「アーサー王伝説」とは、5~6世紀ごろにブリテン島(現在のイギリス)を守った戦士の活躍が伝説化したものです。アーサーという人物は、8世紀ごろに成立した『ブリトン人の歴史』という文献にはじめて登場するのですが、この時点では王ではなく、部隊を率いる一指揮官にすぎませんでした。

 ですが10世紀になると、アーサーをブリトン人の王とした物語がいくつかの文献にまとめられ、アーサーは王として伝説化しました。やがてイギリス、ドイツ、フランスと、ヨーロッパのほぼ全域にアーサー王物語が広まります。それに触発された当時の作家たちは、こぞって「アーサー王や円卓の騎士が活躍する物語」や「アーサー王と彼に仕えるオリジナル騎士の物語」を作り出していったのです。

 結果として、各国で独自の発展を遂げたアーサー王物語が大量に作られました。当然のことですが、それら物語群は数々の作家が各々に書き上げた作品であるため連続性はなく、登場する人物や設定などもそれぞれで異なっています。

 マロリーは、それら大量かつ雑多なアーサー王物語を集めて読み漁り、良い設定や要素、エピソードなどを拾い集めてつなぎ合わせ、ひとつの連続した物語としてまとめ書き上げました。その物語こそが、アーサー王物語の集大成『アーサー王の死』なのです。

 かなり強引な考え方ではありますが、世に出なかった、すなわち【太字ここから】マロリーが採用せず、かつ後世に残されなかった作品の中に「アーサー王が実は女性であった」という物語が存在していた可能性はなきにしもあらず【太字ここまで】、なのです。

――実のところ、記事としてひとつに収める必要があるため、かなりの情報量を盛り込んではいるのですが、これでも相当な内容を端折っています。

 これら元ネタの情報は、知れば知るほど物語や小ネタへの理解、キャラクターへの思い入れが増すものですので、ぜひお気に入りのサーヴァントについて調べてみて下さい。

■文・たけしな竜美
 オタク系サブカルチャー、心霊、廃墟、都市伝説、オカルト、神話伝承・史実、スマホアプリなど、雑多なジャンルで記事執筆、映像出演、漫画原作をしています。お仕事募集中です!
Twitter:https://twitter.com/t23_tksn

最終更新:2017/03/07 07:15
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