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出版不況は関係なし!? 人気ヤクザ雑誌「月刊実話ドキュメント」が“黒字なのに休刊”へ……

「ヤクザとべったりでやっていると、勘違いされることが増えましたからね。もちろん、ヤクザ当人から話を聞くことはありますし、密着取材もしょっちゅうですが、ヤクザと握手しているわけではなく、彼らにとって都合の悪いリポートもしていますし、暴力団担当の警察から情報が入ることも多いんです。掲載の個人名などを間違うと暴力団から『名前を間違っているよ』とクレームが入ることはしょっちゅうでしたが(笑)、これは当のヤクザも愛読者だった証明。最近は山口組の分裂で、記事のトーンを偏らないよう調整するのに編集部も苦労していた様子です」(同)

 一説には、ポルノやタバコなど東京五輪をめぐり強まる外圧的な動きの一環で、書店やコンビニからヤクザ雑誌を排除したい当局の意向が影響したともいわれるが、2013年から版元となったマイウェイ出版に話を聞くと「編集サイドに聞いてください」と言い、その編集部に問い合わせたところ「特に発表することはありません」とのことだった。ただ、古巣の竹書房の関係者は、こんな話をしている。

「うちが手放したのは、暴排条例が整備される中で、金融機関から『実話ドキュメントがあると融資できない』と要請されたからだと聞いていますよ」

 今回も同じ理由だった可能性はある。昨年、山口組と神戸山口組の分裂騒動ではセールスが飛躍的に伸び、7万部近く売れたという「実話ドキュメント」。ヤクザを恐れることなく取材してきた強気の編集部も、時代の波に勝てなかったか。
(文=和田修二)

最終更新:2017/03/16 18:25
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