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資金繰り悪化の予兆あった……破産の激安ツアー「てるみくらぶ」で続発していた“トンデモトラブル”

資金繰り悪化の予兆あった……破産の激安ツアー「てるみくらぶ」で続発していたトンデモトラブルの画像1てるみくらぶ公式サイトより

 激安ツアーで知られた旅行会社「てるみくらぶ」が3月27日、東京地裁に破産を申請し、破産手続き開始の決定を受けた。

 都内で記者会見を開いた山田千賀子社長は「一昨年の春から新聞広告を打ち始めて、経費がかさんだ」などと説明。負債総額は約151億円で、うち計100億円に及ぶ一般客3万6,000件の旅行代金の返済は不可能といえ、「資金繰りが悪いことがわかっていて金を支払わせた詐欺だ」との声もある。

 山田社長は「詐欺をはたらくつもりはなかった」と否定したが、倒産の予兆は随所に見受けられていた。昨年の利用客からは「信じられないトラブル」が続々と報告されていたのである。

「トルコ旅行ツアーを申し込んだら、出発1週間前になって、行き先が変わったと連絡があり、首都イスタンブールの観光もできない、おかしな日程になったんです。『内容が違うならキャンセルする』と伝えたら『キャンセル料がかかる』という返答。結局、トルコに行くのにイスタンブールに立ち寄らないという、バカげたツアーでした」(40代女性)

「ヨーロッパを列車で回るツアーに行ったところ、現地スタッフから『現在のスケジュールだと電車の乗り継ぎが間に合わないので、変更する』と言われ、事前に決まっていた予定とは違うコースになり、いくつか訪れるはずだった場所がスキップされた」(30代男性)

「電子チケットをメールで送るということだったのに、出発3日前になっても届かないので問い合わせたら『すでに送ったはずだ』と言われ、再送を求めても届かず、メールのトラブルかと思っていたら、直前に『当日、空港でスタッフが渡す予定になっている』と言われた」(30代女性)

 格安旅行会社の中には、マンション一室で数名が運営しているような会社もあり、ずさんな手配によるトラブルも報告されているが、主要都市に支社もある格安準大手クラスのトラブル続発は異例のこと。今年に入って「いつ電話しても担当者が不在」と怒る客もいたほか、広告に「2月25日までの振り込みできる方限定」などと早期入金を促すような売り文句まで出ていて、同業者からは「資金繰りがかなり苦しいようだ」というウワサが出ていたのである。

 同社は1998年に設立、ネット時代の波に乗って2001年からオンライン販売による激安ツアーが評判を呼び、特にハワイやグアム、韓国、台湾など比較的近場の海外パッケージツアーは業界最安値といわれ、最近でもホテル付きのツアーが、ハワイ5泊7日で4万円台、ベトナムが3泊4日で3万円台、韓国が2泊3日で2万円を切るなど、破格値の商品があった。昨年9月期の年売上高は約195億円にも達していたが、その実、薄利多売の自転車操業のような状態だったとみられる。

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