『耳の穴』ウエラン・井口浩之の「コント師イジリ」と、かつてバナナマン・設楽が語った「売れ方」の話
五輪前の規制強化に加えて、メーカーも「パブを閉じ始めた……」エロ本業界に迫る絶滅の“Xデー”
2017/04/04 17:00
出版 小池百合子
エロ雑誌への締めつけは、別の方向からも出ている。一部AV女優たちによる出演強制の告発があったことで、雑誌の付録DVDに収録する動画がAVメーカーから提供されにくくなっているというのだ。
「これら動画は宣材扱いで提供されますが、業界用語ではこうした宣材の使用制限は“パブを閉じる”というんです。ここにきて、大手AVメーカーが続々とパブを閉じ始めていて、エロ雑誌は制作面でも厳しい状況になっています。理由は明かされていませんが、おそらく当局の締めつけを見て、目立ったことをしたくないという意向なのでは? ある雑誌では、AVの提供動画なしで4時間分のDVDコンテンツを作らなくてはならなくなった編集者が、頭を抱えていました。いま、エロ雑誌の多くは2万部に届けば成功といわれ、多くは5,000部から1万部を超える程度しか売れていません。原稿料、撮影料、デザイン料で80万円ぐらいの安い制作費で作っている現状ですから、これ以上、売り上げが落ちたらギブアップですよ」(同)
ただでさえアダルト動画サイトの普及で付録DVDの需要も減っており、エロ雑誌は青色吐息。そこへさらに「性的感情を著しく刺激する」と断罪されれば、社会的に追放されるも同然。五輪前にコンビニの本棚から姿を消してしまうのなら、とどめを刺される形になりそうだ。
(文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)
最終更新:2017/04/04 17:00