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【おたぽる】

参加するイベントから住みたくなるイベントへ──第2回「蒲田・コスプレこれくしょん」にOTAKU議員が語る新たなる希望

■待ち構えているのに……なかなか告知されない

 その、おぎのに「今年も、やるんですよ、蒲田・コスプレこれくしょん」と聞いたのは、17年を迎えて間もなくのことであった。

 冒頭に記した昨年の開催の時も、おぎのはなぜか黒子のコスプレ(バスケではなく、歌舞伎とかのアレである)で、スタッフとして忙しそうに動き回っていた。前述の通り、昨年感じたほかのコスプレイベントでは、ついぞ見かけたことのない独特の空気感。そして、商店街が気合をいれた賞品の数々は、強く印象に残っていた。だから、今年は筆者も参加者の側になろうかとも考えた。

参加するイベントから住みたくなるイベントへ──第2回「蒲田・コスプレこれくしょん」にOTAKU議員が語る新たなる希望の画像3「コスプレ発祥の地」をアピールする蒲田西口商店街のホームページ(http://www.24kamata.or.jp/

 ところが、春が近くなっても、一向に告知はされなかった。幾度か尋ねてみると「いま、準備をしている」という。そして、ようやく日取りが告知されたのは4月に入ってからだった。日取りを見ると4月30日となっていた。1カ月を切ってからの日取りの告知。友人のコスプレイヤーに、こんなことをいわれた。

「コスプレイヤーというのは、時には半年くらい先の予定まで決まっているんですよね」

 それは極端だとしても、遅すぎる告知だと思った。そして、日程も危うさを感じた。この日は、東京ビッグサイトでは同人誌即売会「Comic1」が。幕張メッセでは「ニコニコ超会議」が開催される日なのである。いったい、なんでこんな日取りにしてしまったのだろうか。

 そんなことを考えていたら、おぎのから「事前に、一度話を聞いて下さいよ」と連絡が来た。

 文句の一つでもいってやろうと思い、会うことにした。

「いや、商店街のお祭りは、近いタイミングで告知されることも多いのですよ」

 待ち合わせた深夜のジョナサン蒲田駅東口店。筆者が何かをいうよりも先に、おぎのは少し申し訳なさそうに口火を切った。商店街では季節ごとに様々な催しが開かれる。だから、大抵は2カ月ほど前になってから「そろそろ、話合おうか」というスケジュール感で動いているという。また、昨年使った駅前の広場は工事中のため、今年は同じようなコンテストを行うことはできない。そこで、改めて一から仕掛けを練り直さなくてはならないという問題もあったのだ。ただ、おぎのはそれを言い訳にはしていない。

「もう少し、早く動けるようにしないといけないですね」

 主催はあくまで商店街。そして、その有志によって立ち上げられた「国際コスプレ普及協議会」である。あくまで、一支援者にすぎないのに、おぎのは自身の解決すべき問題として、媚びるでも謝るのでもなく説明してきた。だから、筆者も文句をいうのはやめて、もっと本質的なことを聞こうと思った。

 昨年のようなコンテストができないとすれば、今年はいったいどのような催しになるのだろうか。それを尋ねると、おぎのはニヤリとして答えた。

「<おた☆かま>では、商店街のフリーマーケットとコスプレイベントを合体させる試みをしました。これをもっと工夫して、コスプレイヤーが街を歩いているだけでなく、様々な衣装に身を包んだ人たちが街に当たり前に存在しているシーンを演出するんです」

 具体的には、劇団などの協力を得て、商店街のあちこちで、コスプレをした人たちが寸劇を行ったりパフォーマンスを行ったり。いわばRPGで、キャラクターが町に入った時のような光景を、商店街を訪れた人々に見てもらおうというものだ。

参加するイベントから住みたくなるイベントへ──第2回「蒲田・コスプレこれくしょん」にOTAKU議員が語る新たなる希望の画像4昨年(左)と今年のポスター(右)。かなり進化している様子が一目瞭然

 さらに、コスプレできる会場も商店街アーケード内以外に、御園神社、宴会・結婚式場でもある「プラザアペア」や公園などにも拡大。スタンプラリーも実施して、ウロウロと街を回る仕掛けが整えられているという。

 実は、この試みは昨年から考えられていた。昨年「蒲田・コスプレこれくしょん2016」の企画に携わった蒲田西口商店街振興組合青年部の杉山修一に話を聞いた時に、こんなことを聞いた。

「商店街をコスプレで練り歩くとか様々な催しも考えています。次回は、私もドズル・ザビで参加するつもりです」

 杉山は、商店街のみならず地域のコスプレに絡む催しを行うための団体名を「国際コスプレ普及協議会」と名付けたダイナミックな人物(なお、賞品の超高級ベッドを提供した亀屋百貨店の常務でもある)。そこでも、語られていたのは蒲田の街で、もっとコスプレをごく自然のものにしていこうという意志であった。既に各地で、コスプレパレードのような催しは行われている。けれども、そこにはコスプレする側と見物する側という壁があるもの。それを取り払い「なんか、今日は街が面白いなあ」という雰囲気を生み出そうというわけである。

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