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テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第148回

まるでドラッグ……退廃的ムードを醸し出す『100万円の女たち』の中毒性

まるでドラッグ……退廃的ムードを醸し出す『100万円の女たち』の中毒性の画像1木ドラ25『100万円の女たち』(テレビ東京)

 男を中心に、5人の女が食卓を囲んでいる。年齢も風貌もバラバラ。一人はセーラー服姿だし、一人は全裸だ。

 彼女たちは、男が用意した夕食を食べながら、その料理にダメ出しをしている。

 全裸の女は言う。

「味がぼんやりしてる。アナタみたい」

 昨今のドラマでは『カルテット』(TBS系)や『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)、『住住』(日本テレビ系)など、いわゆるシェアハウスものが急増している。そんな中、同じジャンルでありながら、まったく違うムードを醸し出しているのが、この『100万円の女たち』(テレビ東京系)である。

 本作は、これも急増している、ネット動画サービスと連携した制作スタイル。Netflixと共同で制作する、新たなドラマ枠「木ドラ25」の第1弾だ。

 原作は『俺はまだ本気出してないだけ』の青野春秋が「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)に連載していた同名マンガ。

 売れない小説家・道間慎が、自宅の一軒家に「家賃」100万円を持って突然押しかけてきた5人の美女たちと奇妙な共同生活を送るというストーリー。

 主人公の慎を演じるのは、ドラマでは見かけない顔だ。それもそのはず、映画『君の名は。』の主題歌「前前前世」の大ヒットが記憶に新しいロックバンド、RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎なのだ。売れない小説家らしい、地味でさえない雰囲気を見事に表現している。

 5人の女の中で、今のところ最も目立っている白川美波役の女性もドラマではあまり見かけないが、(なにしろ、部屋ではずっと全裸なので)強烈に印象に残る存在だ。彼女は福島リラ。主にファッションモデルとして活動し、女優としては映画『ウルヴァリン: SAMURAI』でハリウッドデビュー。その後、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』などにも出演している。

 この普段見慣れない2人の強烈な存在感が、本作をミステリアスで新鮮な味わいにしている。

 松井玲奈、我妻三輪子、武田玲奈、新木優子が演じるほかの4人の女も、それぞれ個性的で、何やら秘密を持っていそうな雰囲気だ。

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