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HKT48宮脇咲良、AKB48横山由依と雌雄を決す! “アイドル批判”と向き合った『豆腐プロレス』

 これまで『豆腐プロレス』では、数多くのメンバーたちがドラマ中の試合を盛り上げてきた。特にハリウッドJURINA(SKE48松井珠理奈)やユンボ島田(AKB48島田晴香)、オクトパス須田(SKE48須田亜香里)、バード高柳(SKE48高柳明音)といったキャラクターの試合は大きく盛り上がり、ファンの間でも評判だった。

 しかし、それに比べると主役であるチェリー宮脇の試合は少し盛り上がりに欠けていたところがあったのではないかと思う。実際、宮脇はプロレスにあまり似合わないキャラクターであり、運動神経もよくない。また、そもそも他のキャラクターにスポットライトが当たる試合が多かった分、主役でありながら影が薄くなっていたようにも思える。だが、今回の試合はそういったネガティブな要素を吹き飛ばすことができていたと思う。

 試合が終わったあとの宮脇のスピーチが強烈に印象に残っている。「ワールド・アイドル・プロレスリングはすごいんです。世の中にはいっぱいすごいことがあるけど、どんなものにも負けたくない! リングの上での戦いは、ウソですか? ニセモノですか? ……ふざけんな! 本当のことだけがプロレスなんだ! 本当のことが、このリングには、いっぱいいっぱい詰まっているんだよ!」

 この言葉の背景には、プロレスやアイドルに対する批判があることは言うまでもないだろう。アイドルは歌もやるしダンスもやるし、メンバーによっては演技やお笑いの仕事を引き受けたりもする。歌手・ダンサー・俳優・お笑い芸人といったそれぞれの専門職の人間に比べると「実力不足」との批判も受けている。また、一部のメンバーなどのスキャンダラスな写真から「遊んでいる」との印象を持たれてしまう。だからといってアイドルが皆生半可な気持ちで仕事をしているわけではない。まさにこのセリフは、そういったアイドルの批判に対する決意表明だと言えるのではないだろうか。

 そういった決意表明は、やはり総選挙のスピーチでもよくなされる。かつて元AKB48メンバーの前田敦子や大島優子が行ったようなスピーチは、アイドルに対する数多くの批判に対する自分たちの思いを代弁するようなところがあったし、かつて「歌もヘタだし、ダンスもヘタだし……」と涙したHKT48指原莉乃が、現在事実上ナンバーワンアイドルとして君臨しているのは、批判をかき消すような現象だ。

 人気が下火と言われても、毎年規模を拡大していくAKB48の選抜総選挙。6月17日の結果発表の日の深夜には、22話が放送される。注目の対戦カードは、ハリウッドJURINAとユンボ島田。同ドラマの出演者の中で、プロレスとの相性のいい2人の試合だ。ファンもそうでもない人も胸焦がすような試合になることは、間違いない。
(文=MC内郷丸)

最終更新:2017/07/18 15:28
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