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社長交代でも構造改革できないフジテレビの苦悩 『クジパン』は“凋落”の象徴か

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 フジテレビの新人アナウンサー・久慈暁子の冠番組『クジパン』が、7月3日からスタートした。

“パンシリーズ”は同局エースアナの登竜門的な番組で、これまでに高島彩(『アヤパン』)、加藤綾子(『カトパン』)、山崎夕貴(『ヤマサキパン』)三田友梨佳(『ミタパンブー』)などの人気アナを輩出してきた。久慈は10代目となるが、これまでのアナウンサーが入社半年後以降の番組起用だったのに対し、久慈の場合は史上最速の入社3カ月での起用となる。それだけフジの久慈への期待の大きさがうかがえるが、周囲の視線は冷ややかだ。

「久慈は大学時代、ファッション誌の専属モデルや企業のキャンペーンモデルとして活躍した才色兼備だけあって、フジがポストカトパンとして期待するのもわからないでもありません。しかし、1人の女子アナの人気で、凋落の一途をたどるフジを救えるわけがない。実際、カトパンが人気アナとして君臨していた数年前だって、フジは低迷していたわけですから」(民放関係者)

 低落傾向に歯止めをかけるべく、これまでにもフジではさまざま対策を講じてきたが、過去の成功体験にすがるばかりで、どれも不発に終わっていた。

「典型的なのが、月9ドラマとジャニーズの起用へのこだわりです。若者層がテレビを見ないといわれて久しいし、いまやジャニーズが数字を持っていないのは明白。それなのに、前クールの『貴族探偵』では嵐の相葉雅紀を主演に起用し、1話当たりの制作費に1億円もかけて、最終話の視聴率が2ケタに届かなかったという体たらくでしたからね。今、フジに求められているのは、過去の成功体験から脱却して、構造的な改革を行うこと。現在のフジの路線は1980年代から続くものですが、このサイクルが終焉したと考えるべきなんです」(同)

 70年代までのフジは、どちらかというとお堅いイメージで、現在と同じく視聴率的にも低迷していた。音楽バラエティなら日本テレビ、報道とドラマならTBSといったような看板となるジャンルも当時のフジにはなく、民放キー局の中でもダサくてさえない放送局だった。

「それが80年代に入り、当時の漫才ブームに便乗する形で、『オレたちひょうきん族』のような人気お笑い番組が生まれました。こうしたフジの番組制作のスタンスは当時、“軽チャー路線”などと呼ばれ、さらにトレンディードラマが一世を風靡して、80~90年代のテレビ界はフジの独り勝ち状態でした。しかし、時代が変わったのにもかかわらず、過去の成功体験が忘れられずにトンチンカンな方向性ばかり打ち出して、視聴者の失笑を買っているのが現在のフジなわけです。今さら『クジパン』だなんてねえ(笑)」(同)

 フジでは6月末、軽チャー路線の申し子ともいうべき存在だった亀山千広氏から宮内正喜氏に社長が交代したばかり。宮内氏には過去のしがらみにとらわれない抜本的な改革が求められるが、それが『クジパン』では先が思いやられる。

最終更新:2017/07/04 10:00
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