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【wezzy】

今日は『主婦休みの日』。けれど家事は365日いつ休んでも、適当でもいいってことにしよう

 9月25日は『主婦休みの日』。提唱したのは“総合女性マーケティング企業”であるサンケイリビング新聞社で、同社によると、『主婦休みの日』は1月25日・5月25日・9月25日の年に3回。いわく「休日のない家事を休もう」、そして「家事という仕事を夫婦(家族)で一緒に考える日 夫や子供が家事にチャレンジする日 主婦が元気になって、ニッポンも元気になる日」。2009年4月に日本記念日協会に申請、認定を受けたとのこと。1月は正月、5月はゴールデンウィーク、9月は夏休み&シルバーウィークといったそれぞれ大型連休のある月にあたる。

 大型連休はすなわちレジャー観光産業の稼ぎ時、そうした事業に従事していない人々にとっては、子連れで遠出し“家族サービス”をするのが理想的な過ごし方のようにされている。せっかくの休日なのだから体を休めたりゆっくり過ごすことに時間を充てればいいようにも思うが、とにかくあちこち出かけて時間とお金を消費するのに熱心な人は多い。そんな大型連休を終えて、休みだったはずなのにかえって疲労が蓄積するので、『主婦休みの日』を設けるのにちょうど良い時期……なのだろうか。ちなみに字面では「主婦」のみだが、主旨を捉えればもちろん「主夫」もカウントされるだろう。

 株式会社ウエディングパークが運営する「ガールズスタイルラボ」が今年8月、20~30代女性162人に実施した調査『「主婦の息抜き」に関するアンケート』の結果は、主婦業は年に3回どころかもっと休みや息抜きが必要だと感じていることが窺えるものだった。

 「主婦にとって、どれくらいの頻度で、休みや息抜きが必要だと思いますか」という質問に対する回答は、「毎週」が53.7%、「毎月」が24.1%、「毎日」が17.9%、「必要ない」が1.2%。女性の2人に1人は、主婦の休みや息抜きは毎週必要だと思っているし、5.5人に1人は毎日そうした時間が必要だと思っている、ということだ。

 コメント欄には「家事も立派な仕事だと思うので、お休みも必要だと思う。息抜きがなければ、ストレスが溜まるから(30代前半)」、「家のことや子育ては継続した仕事で基本的には365日稼働なので、『今日はお休みです』という仕組みを導入しないと周りの家族に分かってもらえず休む事ができない(20代後半)」、「毎日家事(洗濯や掃除)に追われイライラが募り大声で叫びたくなります(30代前半)」といった心の叫びが。掲載されているのは、「主婦は大変!」というニュアンスのコメントばかりで、このアンケートに回答した女性たちは日頃、真面目に家事育児に向き合っているのだろう。

 何度か書いたことがあるが、家事や育児を「大変な重労働」といえるほどに、私自身は熱心にやってはいない。子供と2人暮らしの私自身はそこまで家事を大変だと意識したことはなく、たとえば食事は自分が作りたければ作るけど、作りたくない時は子供を保育園に迎えに行った帰りスーパーに寄り総菜を買うなどして対応している。夕方のスーパーで出来合いの総菜を買い求める人は子連れ・非子連れに関わらず大勢いて、冷凍食品も豊富に揃っている(つまり需要があるのだろう)。そこに用意されているのだから、お財布事情と相談してうまく利用すればいいと割り切っている。

 また、大家族ではない我が家の場合、ご飯を炊こうが鍋料理(カレーなど)を作ろうが基本的に一度では食べきれずに冷凍するし、野菜類も余ったら適当にカットしてやはり冷凍する。それゆえ夕食は冷凍庫のストックでどうにかなることも多く、毎日作らなくてもそんなに不都合は生じない。洗濯は2日に1度(まあこれは子供と2人暮らしだから可能なのかもしれないが)。掃除機だけは、親子共々髪が長めなのでわりと頻繁にかけている。

 夫がいればまた意識が違うのかもしれないが、炊事洗濯掃除に公共料金の支払いや何やかや、どれもこれも私にとっては自分で自分のこと(+子供のこと)をやっている、という感覚だ。「主婦の仕事である」「私の責任である」「愛する我が子のためっ」という意識や使命感の元に遂行した験しがない。そういう意味では、18歳で親元を離れ上京してひとり暮らしをはじめた学生時代の自分と、今の生活と、そこまで大差ない。掃除機をかけるのだって、ブラッシングした髪が落ちているのを見ると自分が落ち着かないからかけているだけだ。実家の祖母に「ちゃんとやっているのか」と聞かれてこういう内容を返すと、「あんたそういう点では楽しているよね~」と言われる。

改ページ

 世間一般に「主婦(あるいは家事と育児)は365日休みがない!」とはよく言われるもので、仕事であれば勤務時間が決まっていたり土日祝日は休みだったりするが、家事と育児は日曜だからといって休みになるわけじゃないという意味合いである。確かに育児に関してはそういった側面は否定できない。何曜日だろうと子供と一緒にいる限りは子供の面倒を見なければならず、自分のペースは乱されがちだ。もちろん子供の年齢や性格によって負担の大きさは異なってくるし、複数人の大人で子供を見ているのなら「ちょっと交代」とするのもアリだろうが(まあ、育児もガチガチに~しなければならないっ!とか自分自身を縛らなければ気楽にやれる気がしている)。

 他方、家事に関しては、もっとフレキシブルに休むことは可能だと思っている。そもそも何が何でも365日休まずきっちりこなす必要があるのか? という疑問がある。『サザエさん』に登場する一家の主婦であるフネとサザエは、どうも毎日、掃除・洗濯・買い物・炊事・風呂の用意・子供たちや夫たちの世話(スーツからリラックス服に着替える時には手伝ったりしている)などで朝から晩まで忙しそうだ。ただ2人もいるんだから交代で昼寝とか外出とか趣味の時間の捻出とか、いくらでも柔軟にやれそうだなと思う。また、核家族で「自分が家事をこなさなければ食事なし着るものなし散らかり放題になってしまう」という立場の主婦だって、何も毎日、時間に追われるようにきっちり家の中を整えておくこともないのでは。

 家事がそこまで好きじゃない、家事負担が大きくてストレスを感じている、もっと他の趣味を楽しみたい、夫や子供が「妻/母親にやってもらうのが当たり前」という認識で感謝もしないのがやりきれない、家族に対してそろそろ自分のことは自分でやってほしいと感じている……そういった状況にあって、「大変。休みが欲しい」という主婦の方々には、何も特別な日を決めずとも、休んでしまうことを提案したい。自ら家事の負担を減らしたり、完璧を求めず総菜や冷凍食品を活用したりすればいいし、家族に自分の考えや気持ちを伝えたり協力を求めたっていいのではないか。土日祝など、家族全員、家事も仕事もせず怠けて過ごし、デリバリーを食べて昼寝するのが「普通」ではいけないんだろうか? 主婦業は賃金規定がないのだから、各々のペースや考えで家事を行えばいいし、年に3回の『主婦休みの日』に頼らずとも、疲れたら休んだり怠けたりすればいいのだ。そこに罪悪感を覚える理屈などないだろう。主婦は365日休んではいけない、なんて決まりはない。もっともっと適当でいい。

最終更新:2017/09/26 07:15
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