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【同人活動レポート】

「ウェブ再録」の同人誌は売れるのか? 実際に頒布してみた!

■同人活動は思いがけない世の中のニーズと、知らない自分の姿をあぶりだしてくれる

 今回、ウェブ再録だろうが、そうでなかろうが初動は同じになった現実を受け、しみじみと、自分の当たり前(ウェブ再録は買わない)は人の当たり前と限らないと感じた。

 私は以下はやらないが、すべてやっている人をわりとよく見かける。
①加筆修正のないウェブ再録を出す/購入する
②自分が好きになったジャンル、キャラクターの同人誌は絨毯爆撃で買い占める
③自分で書いた作品を超絶自慢する

 ①はすでに触れた。②はイベントでそうしている人をたまに見るが、私自身は好みの二次創作作家が書いたもののみ入手できればよく、そのキャラが出ていれば何でも欲しい!とは全くならない。むしろ、好きな二次創作作家が書いた話だから、あまり原作は知らない別ジャンルの同人誌を買ったこともある。

 ③は、私自身もこの原稿で散々自作を持ち上げているので正確にはやっているのだが、ここで言いたいのはtwitterやpixivなどで自作を絶賛しちゃう行為のことだ。そんな人いるのかと思った人もいるかもしれないが、結構いるのだ。男性作家をイメージした人がいるかもしれないが、女性作家でも結構いる。

 私は自作が最高に好きだが、pixivで投稿時に絶賛はしない。何も言わずに神作をそっと出すのが最強クールな振る舞いであり、私自身そういう神が好きでかくありたいと思うからだ。しかし、自作を臆面もなく絶賛しちゃうタイプの人はそうまでするだけあって上手い人もいるし、そういう同人作家はファンがつきやすい気がする。口数の少ない控えめな人より、自作をいけしゃあしゃあと語る「俺」な方がカリスマ性は宿りやすいだろう。あまりに堂々と自慢しているのを見ると、なんだこいつと思いつつジュンと来るのも否定できない。「な、なんであんないけ好かない奴のこと気になってんの、私」と、読者を少女漫画の主人公状態にさせる「抱いて力」が半端なく強いのだ。いわゆるボーイズラブ界隈においては「攻め(オス側)」の人材不足が叫ばれ久しいが、描いている側が総攻め様だったりするのだ。

 しかし、私とて「神が自分以外の同担をおしなべてブクマしていたらガッカリするから見ないようにした」と先ほど白状しており、「俺だけ見てろよ」と壁ドンをするような“俺様ハート”の持ち主なのだ。しかも相手は神だというから我ながらオス臭がえげつない。自慢しい同人作家が苦手なのは同族嫌悪だったのだ。私も今知ったが、自分とて総攻め様要素があったようだ。

 同人活動は自分でも知らなかった自分の一面をあぶりだしてくれる。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

最終更新:2017/10/14 21:00
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