日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 業界で増える「自称・声優」

フリーランスを舐めるな……業界で遭遇率が半端ない「自称・声優」という新たな職業?

 この「自称・声優」という人々。だいたいは、養成所などを終えた後に、どこの事務所にも拾ってもらえなかった者たちである。中には、そもそも、独学で勉強しているだけのような人もいる。

 そうした者たちは、一般に「フリー声優」と呼ばれている。けれども、この呼び名には異論を唱える人も。

「ご存じの通り、若手・ベテランを問わず、あえてフリーを選択している声優さんもいらっしゃいますよね。どこの業界でも、フリーランスというのは、実績や実力を背景にして成り立つもの。みんな『フリー声優』というけど『自称・声優』と呼ばないとオカシイですよ」

 そう話すのは、某事務所で数多くの声優を担当してきたBさん。Bさんによれば「自称」であっても、誰も聞いたこともないアプリの音声などの仕事を年に1回とかやっていたりするから、余計にたちが悪いという。

「そうした自称のやつらの最大の特徴は、名刺とかSNSの肩書に『声優・ナレーター』と書いていることでしょう。ナレーターなら原稿を読むだけだから、自分でもできると思っているんでしょうかねえ」(Bさん)

 しかも、世の中にはそうした夢見がちな者たちを食い物にするヤツらも。前出のAさんは、こう証言する。

「そうした『フリー声優』とか名乗ってる人々に、仕事をちらつかせてワークショップをやって稼いでいるヤツとかたくさんいますよ……」

 うーん、需要と供給のバランスが取れているようにも見える構図。しかし、そもそも論として、そんなヤツらが事故的にプロの現場にやってきてしまうというのは、困った事態である……。
(文=特別取材班)

最終更新:2017/10/22 18:00
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