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スーパー外科医・大門未知子、ゆとり世代に医師としての覚悟を問う!『ドクターX』第2話

 迎えた手術本番。突如として謎の大量出血が起こり、亮治は取り乱してしまいます。そこへすかさず「あんたの覚悟は?」と未知子から一喝されたことで冷静さを取り戻し、一時的に心臓停止させて出血点を探すことにするのですが、なかなか見つかりません。これは無理だと判断した未知子は、亮治を強引に押しのけて手術を無事に成功させます。

 しかし、執刀医が未知子ではニュースバリューは落ちる。そう判断した蛭間は、手術成功は亮治の手柄ということにして会見を開くことに。ただ、ここで計算外の事態が発生。未知子のオペ技術やプロフェッショナルな姿勢に感服した亮治は、自分にはそれがないと気づき、今回の手術がすべて未知子の手によるものだったこと、さらに医師を辞めてミュージシャンの道を志すことを発表してマスコミの前から立ち去ってしまうのです。その様子をテレビで見ていた内神田は立腹。未知子を日本の医療界から追放することを決意したところで今回は終了となりました。

 さて、感想。今回の予告動画では、“ハケンの女VSゆとり世代”と煽っていたため、未知子と若手医師たちがバチバチとやり合うのかと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。対立するどころかマイペースな言動がソックリなのです。ただ、その行動原理はまったく異なります。亮治らはお金やステータスを重視。そういった意味では、先輩医師らとなんら変わりはないのですね。

 その一方、人命を救うこと自体に情熱やプライド、責任感を抱く未知子は、お金や名声にはまったくの無頓着。前シリーズまで、恩師であり神原名医紹介所の所長を務める神原晶(岸部一徳)に高額なギャラをネコババされていたことも知らなかったほどなのです。

 世代間の違いなど興味はない。ただ、患者の命を救うために全力を尽くすという医師としての覚悟が亮治にあるのかを未知子は問いたかったのでしょう。だからこそ、普段は拒否する助手というポジションもあまんじて受け入れた。そして、オペの最中にその背中で医師としての在り方を教えたのです。

 未知子のその想いを亮治は感じ取っただけに、医師を辞める展開にしたのは残念でした。あっさり方向転換してしまうことでゆとり世代の“らしさ”を表現したのかもしれませんが、未知子の背中を追って成長させて欲しかったです。

 しかし、亮治と同世代の医師はまだ残っています。未知子が彼らにどう接していくのか、また次回からは内神田が率いる日本医師倶楽部によって未知子潰しが本格的に始まるということで、その運命やいかに。放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

最終更新:2017/10/27 11:16
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