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「フィギュア萌え族」「Nice boat.」からは隔世の感すらあった“座間9人遺体事件”をめぐる報道

『School Days』の放送中止の問題で、より注目したいのは、中止から1週間後に原作ゲームを制作するOverflowの主催により最終話上映会が開催されたこと。これは、古来より大衆文化が持っていた、批判や弾圧に対しては網の目をくぐるようにして反撃するという歴史性が、マンガやアニメにも浸透してきたことを示すものといえるだろう。

 さて、今回、座間の事件に関してマンガやアニメに絡めた報道は確かに少ない。ただ、それは「マンガやアニメが社会的な地位を得て、認知された」からというわけではない。インターネットをはじめ、さらにわかりやすく「民衆の敵」として餌食にされるものが登場したからである。現に、今回の事件ではTwitterそのものの危険性を、なんの疑問もなく語る者もいる。

 結局、表現物というものは、常に何かをきっかけに権力や民衆に批判され弾圧される現象から逃れることなどできない。そこには、長い歴史がある。筆者も先年『コミックばかり読まないで』(イースト・プレス)の中で、この歴史性について触れた。批判報道が減ったなどと一喜一憂する前に、まず歴史を学んでおきたいところである。
(文=昼間たかし)

最終更新:2017/11/22 14:00
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