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小室哲哉が“不倫騒動”会見で涙の引退発表も、男女関係は否定「普通の男性としての能力ない」

 発売中の「週刊文春」(文藝春秋)で不倫疑惑を報じられた音楽プロデューサーの小室哲哉が19日、都内で会見を行った。小室はお相手と報じられたシングルマザーの看護師A子さんとの関係について「男女の関係というのは、まったくないです」と潔白を主張。だが、今回の報道を受け、「僕なりの騒動のケジメとして」と前置きをすると、その後突然、音楽活動からの引退を発表。「音楽の道を退くことが、私の償いだと思っています」と話して涙を見せた。

 会見に集った報道陣は約150名。小室は定刻より約10分遅れて会場に入りすると、報道陣に一礼。「今回の件で妻のKEIKOはじめ、家族や、みなさんにご迷惑をおかけしたことを心からお詫び申し上げます」と謝罪し、「支離滅裂になってはいけないので、昨晩、自分で文章を作ってきました」とテーブルの上の紙を読み上げながら今回の経緯を説明。

 小室はまず、くも膜下出血で倒れ、現在も大分県の実家でリハビリ生活を送る妻で歌手のKEIKOの現状と、2013年にC型肝炎を患った自身の健康状態を述べると、「KEIKOと2人でいても2人とも病気がち。当たり前ですがKEIKOは(自分に対して)看病であったり、見舞いとか、言葉をかけてくれるとか、そういう行動はかなり難しい状況で、去年の夏前からは僕が突発性の難聴にもなり、ストレスから8月に入院をし、A子さんを含むたくさんのお医者さんに協力を得る機会が増えていきました」とA子さんとの出会いを紹介。

「不規則な生活もあり、通院のみではなく、A子さんが往診に来てくれる機会も増えていきました。急な往診の依頼もして、自宅でKEIKOがいるときに来てもらったこともあります」と話すと、「女性と普通の雑談であったり、会話をする機会がない状態が続いていたので、それに付き合ってくれたA子さんは仲の良い、一番信頼できる看護師さんということになってきました」と、親密になった経緯をしみじみ述懐。

「でも、体調不良で来ていただいたので、女性として来ていただいたのではない。男性としての女性を呼び込みたいという欲求というのもありませんでした。男女の関係というのは、まったくないです。ここ5、6年、自分には普通の男性としての能力はなく、精神的な支えのほうが必要でした」と、肉体関係がなかったことも改めて強調した。

 小室は今回の騒動をKEIKOにも話したといい、「納得をしてくれているか、理解をしてもらえるかはこれからです」とコメント。KEIKOとの離婚は現状考えていないといい、「女性というより、子どものようなKEIKOのほうに愛情が深くなっています。離婚とか、KEIKOにかけるそういう大人の言葉は浮かんでこない。僕に対して旦那さんという言葉を使ってくれることもあるので、今後も(夫婦としての間柄は)続けています」とコメント。

 引退については「たった一人の判断です。誰にも相談していません」と述べ、「最近は(体調不良から)音楽の納期も滞りはじめて、(小室なら)こんな音を作ってくれるだろうという周囲の期待に応えられているのかも、自問自答の日々でした」と、自身の才能に限界を感じていたことを告白。「まもなく還暦を迎えるというのもあり、60歳はひとつの節目なのかなって思うようになっていました。不安、懸念、自信のなさが日増しに増えて、そんな中、今回の『週刊文春』の報道があり、僕からしたらこれは戒めなのかなと」と深いため息をついた。

「10年に僕は裁判所にいましたが、今回の報道を受け、僕は有罪判決をもらって裁判官の方に『がんばりなさいよ』と叱咤激励されたあのときの感情と、同じような感情を感じました。罪があれば償い、罰も受けなければいけない。もはやここまでかな、という自問もある中、音楽の道を退くことがわたしの償いであると思いました。自発的な音楽の仕事は本日を持って退きます」と述べると、その後は何度も目頭を押さえた。

「TMネットワークから始まって今年で35年。関係者のみなさん、メディアのみなさんがいなかったら世の中に僕の音楽が広がるわけもなく、本当に感謝しています。お世話になりました。正直、戸惑いもありますが、まずは報道を通して、このことをみなさんに知っていただくのが先決かなと思い、ここに座っております」と涙を拭うと、「僕は退きますが、僕の楽曲には退かないで生きていって欲しい。それらの曲は僕のものではなく歌う方のもの。歌う方が生かしておきたいと思うのであれば、これからも生かしていって欲しい」と話した。
(取材・文=名鹿祥史)

最終更新:2018/01/20 20:01
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