『瓜田純士に勝ったら10万円』衝撃の結末──! “キングオブアウトロー”のいちばん長い日

●セコンド・瀧澤謙太(23歳)

右が瀧澤

――瓜田さんが入門したときの印象は?

瀧澤謙太(以下、瀧澤) おっかなそうな人が来たな、と。でも僕はアウトサイダーで瓜田さんを見てましたし、瓜田さんもAbemaTVの格闘家ドキュメンタリー『ONE DAY』で僕を見たことがあったらしく、お互い顔を知ってる状態で初対面の挨拶をしました。お話しした印象としては、見た目はいかついけど、すごく礼儀正しい人だなと思いました。

――この9カ月間で、瓜田さんはどの程度成長したのでしょうか?

瀧澤 最初は戦い方がケンカファイトだったけど、今は技術もついてきて、格闘家になりつつありますね。特に右の蹴りが上手くなりました。

――試合に向け、どのようなトレーニングを積み重ねてきたのでしょう?

瀧澤 入門してからしばらくはマススパー(打撃を当てない軽いスパーリング)が中心だったんですけど、最近は試合に向けて、雑でもいいから殴り合いのペースを高めるというか、もともと得意だったケンカファイトに磨きをかける方向で技術を上げてきた感じです。

――瓜田さんは38歳ですが、体力面はどうでしょう?

瀧澤 体力はめっちゃありますし、根性もありますね。僕の練習は結構キツいんですけど、絶対に毎週、来ますから。

 

●セコンド・猿飛流(さとる・28歳)

対戦相手の動画を見せながら指導する猿飛流(左)

――どこのジムに行っても門前払いされていた瓜田さんが、「リバーサルジム東京スタンドアウト」に入門できたのは、猿飛流さんの口利きがあったからだと伺いました。

猿飛流 僕、ドン・キホーテの新宿店で働いてるんですが、1年ぐらい前に、瓜田さんがお客さんとして来たんですよ。「あ、瓜田さんだ」と思ってお声がけしたのがきっかけで交流が始まりまして。瓜田さんが「ジムに入りたい」と言うので、ジムの代表に相談してみたら快諾してくれて、ウチに所属してもらうことになりました。

――入門してからの9カ月間で、瓜田さんは何が大きく変わりましたか?

猿飛流 打撃のキレが全然違いますね。最初は手打ちだったけど、今はコンビネーションも打てるし、特に蹴りが上手くなりました。あと、リーチがあるので、きれいな伸びのあるパンチも打てるようになった。瀧澤も僕も、スパーで一瞬もらっちゃうことがあるぐらいです。だから今日の試合が楽しみですね。

――ズバリ、本日の勝算は?

猿飛流 毎日のように頑張ってきたし、プロともスパーできるレベルになったので、期待できると思います。あとは、相手のレベルにもよりますね。

 というわけで、敵のレベルを探るべく、瓜田陣営はトーナメントの視察に向かったのだが、先述の事情により、第1試合は菊嶋海人のみがリングに上がった。

【瓜田純士に勝ったら10万円予選・第1試合】

◯ 菊嶋海人 VS ストロングゼロおじさん ×
ストロングゼロが計量オーバーで失格。菊嶋が準決勝に進出。

 大会のオープニングマッチでもある予選の第1試合が不戦勝となり、会場からは苦笑とため息が漏れた。勝ち名乗りを受けた菊嶋も複雑な表情。

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