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真相はどっちだ? 「漫画村」の消滅で正規版の売上は増加したのか、していないのか……

※イメージ画像

 国家レベルの大騒動となった、海賊版サイト「漫画村」が消滅して2カ月余り。類似サイトが立ち上がったいう情報が幾度も流されるが、そのどれもが継続はしていないようだ。ネット上では、批判に対して煽りを繰り返していた運営側も、さすがに身の危険を感じたのか。

 そして今、この悪質なサイトの消滅により、正規の商品の売上が増えたのかどうかが注目されている。

 すでに幾人かのマンガ家からは「漫画村」の消滅後、電子版の売上が増えたことが報告されている。

「あの漫画違法転載サイト潰れてから、僕も電子版の売り上げが一気に増えていた」

「5月に出た明細みて驚愕…!「本当に印税が4~5倍になってる!」無料じゃなくても読んでくれた人いるんだ!」

 などの報告が、マンガ家からも寄せられている。ところが、こうした報告に異論を唱えるのが、マンガ家の佐藤秀峰氏。佐藤氏は、こうした売上報告に対して、否定的な発言を寄せている。

「漫画村が閲覧できなくなったのは4月上旬。一般論だけど5月に4月分の売り上げ明細は出ない。4月分の売り上げが確定するのは6月末~7月。5月に出るのは、1月か2月分じゃないかなぁ? 海賊サイトが盛り上がってた頃の。」

 つまり「漫画村」が閉鎖されてからの売上は、まだ立っていないのではないかと佐藤氏は指摘しているのである。

 これをきっかけに「漫画村」の閉鎖により、売上は向上したのか否か、その真偽が問われる事態が生まれている。中には、売上が増えたことを報告する漫画家に対して「お前のマンガは<漫画村>にあったのか」と、今となっては確認しようもないことを追求し始める人も。

 そこで、いくつかの電子版を配信するサイトの経理処理事情を運営企業に尋ねてみたが「4月分の明細は、まだ通知されていない」というところも多数。ただ、中にはそうでないところもあるという。ただ、どこもそろってこんな指摘を。

「<漫画村>の閉鎖が4月17日。となると、閉鎖の効果が出たかどうかがはっきりわかるのは5月分の売上からではないかと思うのですが……」

 果たして「漫画村」が消滅したことで、正規版を買う人は増えたのか。その実態がわかるには、もう数カ月必要なようだ。
(文=是枝了以)

最終更新:2018/06/19 22:30
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