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テレ東深夜の「お宅紹介×プール×グラドル」番組で思い出される、『電波少年』伝説のアノ企画

岸明日香(撮影==名鹿祥史)

 かつて、『進め!電波少年』(日本テレビ系)に「豪邸のトイレでウンコがしたい!」という企画があった。松村邦洋がロケ弁を食べた上に下剤を服用、便意を催した状態で有名人宅へ訪問し、トイレを借りるという趣旨である。

 思えば、90年代は「どれだけエグいことができるか」を競い合うチキンレースのような時代だった。その風潮は、上記の企画内容に色濃く表れていると思う。

 そして、2018年。時代は変わった。今はコンプライアンスを意識しなければならない。『電波少年』とはなんの関係もないだろうが、妙に関連付けたくなる番組を見つけてしまった。6月18日深夜に放送された『いきなりスイマーズ!~プール付きの豪邸で泳がせてもらおう!~』(テレビ東京系)が、どうにも変わり種である。

 番組ホームページでは、「新しい切り口のお宅紹介」をうたっている。確かに、切り口は新しかった。ずんの飯尾和樹とシドニー五輪銅メダリストスイマーの田中雅美、グラビアアイドルの岸明日香が一般の豪邸へ訪問。そして、いきなり「お宅にプールはありますか?」「泳がせてもらえませんか?」と家主に直談判するのだ。

「スイマー」「グラドル」と「プール」の親和性が高いのは言うまでもない。『電波少年』における「下剤」と「トイレ」の関係性に当てはまるだろう。

 そして、お願いされた家主たちが一様に快諾するのが不思議だ。もしかしたら、彼らは率先して家の中を見せたいのかもしれない。なぜなら、みんな成功者だから。

■メダリストの華麗な泳ぎとグラドルの犬かき

 一行が向かった一軒目の豪邸は、あからさまにゴージャスだった。家の中にはサウナ室(約200万円)やカラオケルーム(約1,000万円)等を設置。庭へ行くと、三段跳び用の陸上レーンと砂場(約750万円)がある。そして、その隣にはお目当てのプール(約1,200万円)が!

 なぜ、こんなに潤ってるのだろうか? 実はここの家主、16年に西日本と東日本で最優秀メーカーに輝いた、釣り具会社の経営者である。仕事柄、プールはルアーの動きを確認するために使用しているそうだ。ここまでの情報は、さながら『渡辺篤史の建もの探訪』(テレビ朝日系)を彷彿とさせる。家の設備を楽しむだけでなく、それぞれが設置されるまでのプロセスも律義に追っているから。

 ここまで掘り下げたならば、あとは泳ぐしかない。第一泳者は田中である。競泳水着を着た彼女はプールに勢いよく飛び込み、平泳ぎで伸び伸びとプールを何往復もした。伸び伸びと泳げるほどのサイズ(縦17メートル、横2.3メートル、深さ1.4メートル)を、このプールは誇っているのだ。

「長さがしっかりあって、『すごい立派なプール!』って思いながら泳いでました」(田中)

 メダリストがお墨付きを与える、プールの実用性!

 続いては岸である。彼女が担う役目については、言うまでもないだろう。不自然に極小のビキニをまとい、グラドルの矜持を見せつける。

岸「これはもう、本業なんで。一番万全に戦える格好で来ました」

飯尾「(岸の胸を指して)水の抵抗だらけじゃないか!」

田中「持って生まれた才能ですね」

 彼女からすると、プールの実用性など眼中にない。何しろ、カナヅチである。それってミスキャストじゃないの……? いや、そんなことない。犬かきで前へ進もうとする彼女の体を下から見上げて撮るカメラアングルは、いかにもテレ東深夜である。この時点で、岸は仕事を全うしている。

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