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『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』発売記念インタビュー

「いつか阿佐ヶ谷ハイムを……」阿佐ヶ谷姉妹“ルール”なき共同生活のススメ

「いま一番ヤバい女芸人」といわれる美穂さん

■姉妹を悩ませる「出ますよ問題」

――本でも美穂さんのパートは、どこか動物の観察日記みたいな雰囲気を感じました。

江里子 姉の観察日記みたいな感じ。

美穂 そう。書くことで楽しく。

――それまですごい仲よかったのに、一緒に住んだら仲悪くなっちゃうっていうこと、結構あると思うんですよ。

美穂 そっか。嫌いにはなってないですね。

江里子 あら、うれしい。美穂さんに、いっつも言われるんです。「嫌いではないんです」と。「普通です」と。まあ、嫌われてない分、いいですね。

美穂 真ん中ぐらい。

江里子 それはありがたいわね。

美穂 好きでも嫌いでもない。普通。

江里子 ほんとね。普通はありがたいわね。普通って大事よね。

――やっぱり、仲いいと思います(笑)。

美穂 仲いいんですかね。どうなんですかね。

江里子 いや、まあね。

美穂 だいたい2人だもんで。

江里子 そうね。一駅、高円寺から歩いたりもしてるしね、一緒にね。

美穂 薬局も一緒に行きますし。

江里子 そうね。ご飯も食べるしねえ。

――最近はそうでもないですけど、芸人コンビは仲悪いっていうイメージあるじゃないですか。それは照れからくるものかもしれませんが。

江里子 照れ……確かに。照れくさいからあんまり一緒にいないとか、よく言われてますね。ただ私たちは……照れも何もあったもんじゃない。全部バレちゃってるから。今さらもう。私はもともとカッコつけだから、こういうインタビューのときも、ちょっといいこと言おうとしたりしますけど、、それもバレてる。美穂さんに「またカッコつけ」って言われて、反省したりするんですけど。

――それを素直に聞けるのが、すごいと思います。

江里子 機嫌が悪い朝なんかはね。時々イラッとするときありますけどね。言葉尻で腹立たしいこととかいっぱい。まあでも美穂さんも……。

美穂 「出ますよ問題」ね(笑)。

江里子 どっちかが扉を先に出るっていうときに。

美穂 「出ますよ」って言ってほしいっていうのがね。

江里子 なんにも言わずに、先にそーって出てくときがあるんですよ。私、それは嫌だと。「出まーす」って一言言ってもらえるとうれしいなって。そしたら、「出ます」って言ってくれるようにはなったんですけど、なぜか「出ますよ」になった。「よ」がつくと、なんかちょっとカンに触って。「よ」のそのニュアンスが、すごく気になる……。それで返事の「はい」をちょっと語気強めに言ったのが、美穂さんに伝わって「なんかすごい機嫌が悪かったけど、あれはなんだったんだ」と。だから私「『出ますよ』の『よ』が気になったの」って言ったら、それから「よ」をやめてくれたのね。

美穂 だって、そのときの「はい」すごかったんですよ。

――気になるところがちょっとずつ違うのも、いいのかもしれないですね。

江里子 たとえ一緒に暮らしていても、感覚は別ですもんね。そこはわかってもらえないんだろうなとは思ってます。

――基本わかってもらえないってところから始まると、わかってもらえたらすごいうれしいですし。

江里子 あと、すぐに嫌いになられちゃうと困るっていうのがあって。そこはわりと心がけてるところ。危機感を持ってるつもりはあります。

――千鳥ノブさんをして「いま一番ヤバい女芸人」と言わしめる美穂さん(笑)。

美穂 あら、喜んでいいのかしら。

江里子 いいのつけていただいたわね。この本読んでいただいたら、ヤバいってわかると思う。

美穂 私、バレちゃうかしら。

江里子 バレちゃうかしら、じゃないわよ。

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