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セブン-イレブン「100円生ビール」が中止……治安が悪化する懸念は、本当か見てきた

※イメージ画像

「治安が悪化する」

 セブン-イレブンが17日から一部店舗で予定していた「100円生ビール」の販売が「態勢が整えられない」ことを理由に中止となった。販売を前に「治安の悪化」や「飲酒運転の助長」が話題となったためだ。

 だが、コンビニでの生ビールの発売は、これが初めてではない。JR東日本系列のコンビニチェーン・NewDaysでは、2016年から店頭での生ビール販売を実施。現在46店舗で販売が行われている。

 都心では、池袋駅、大崎駅、市ヶ谷駅の店舗などで販売が実施されている。実際、そうした駅では治安が悪化しているような雰囲気があるのか?

 まずは見聞と、尋ねてみたのは池袋駅。どんな人が買うのだろうか、しばらく眺めてみたが、会社帰りと思しき人ばかり。この猛暑もあってか、ゴクゴクと満足そうに飲み干して雑踏の中へと消えていく。さすがに、つまみも買って2杯、3杯と酒盛りを始めたりするような人はいない。

 値段が、1杯100円(税込)を予定したセブン-イレブンと異なり現在、1杯398円(同)であることに加え、立地が駅構内(池袋駅の場合は改札外)なので、泥酔が許されるような雰囲気ではないということか。

■立地によっては治安が悪化しそう

 セブン-イレブンの生ビール販売計画で見られた批判で多かったのは、治安が悪化することの懸念である。確かに地域によっては、店の前で酒盛りを始める人が集まるといった事態は避けられない。NewDaysの場合、販売する駅を絞っているのは、治安の悪化を考えている部分もありそうだ。

 セブン-イレブンの場合も、まずは限定された店舗での“販売のみ”の予定だったが「セブン-イレブンで生ビールが一杯100円」という部分が一人歩きしてしまったのが、批判された原因だ。

 実際、コンビニなどが酒を売っているがために、夕方以降の時間帯には治安悪化を思わせる地域は存在する。

 日頃から、取材のために各所を歩き回っている筆者だが、最近治安が心配になるのは、豊洲や有明などの臨海部。このあたり、セレブなマンションもある一方で、庶民も多め。加えて、オフィスも増えて建設工事も活発化しているという地域。

 そうした地域のため、公園などの整備は行き届いている。かつ、コンビニも多いし、コンビニよりも安く酒が買えるスーパーも。そうした条件が組み合わさった結果なのか、夕方ともなれば、会社帰りのサラリーマンや、建設関係者がベンチに座って酒盛りを始めるのが日常の風景だ。

 そうした“ご機嫌な人たち”を見下すように眺めながら通り過ぎるセレブ風住民もいるわけで、そんな殺伐感が治安悪化を印象づけているところもある。

 立地によっては、儲かるかもしれないコンビニビール。でも、そんな酒の飲み方はやっぱりかっこ悪そう。
(文=昼間たかし)

最終更新:2018/07/25 23:00
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