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ネタ番組のプチブームも、若手のブレークは困難……『おもしろ荘』以外ノーチャンスの厳しい現実

日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』番組公式サイトより

 2000年代の「ネタ番組ブーム」の終焉から、すでに10年近くがたとうとしている現在。お笑い界は再び「ネタ番組」にスポットが当たりつつある。

「かつてのブーム時の『エンタの神様』(日本テレビ系)や『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)のようなゴールデンタイムの人気番組があるわけではないですが、『ネタパレ』(同)や『にちようチャップリン』(テレビ東京系/10月から『そろそろにちようチャップリン』にリニューアル)、『有田ジェネレーション』(TBS系)など、深夜帯に若手芸人がネタを披露する番組が多く放送されています。人気急上昇中の若手だけでなく、まったく無名の芸人を起用することも多く、オーディションも頻繁に行われています」(お笑い系芸能事務所の関係者)

 そのほかにも、『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)、『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)など、若手芸人が特技やショートネタを披露するチャンスがある番組も多い。

「いわば“ネタ番組プチブーム”といった状況ではあるのですが、これらの番組への出演をきっかけにブレークした無名の若手芸人が、ほとんどいない。話題になるのは、すでにある程度売れている芸人ばかりです」(同)

『ネタパレ』には、野性爆弾・くっきー、ロバート・秋山竜次などが不定期で出演、彼らは確かにブレークしたといえるが、いわゆる“無名の若手芸人”ではない。逆に、『ネタパレ』『にちようチャップリン』などに出演している、きつね、EXIT、クロコップなどのコンビは、無名に近い形から番組に出演するようになり、ネタ番組では重宝されているが、それ以外の番組にはまだまだ呼ばれていない。

「以前であれば、ネタ番組でハネたら、すぐにいろんなバラエティーに呼ばれていたのに、今はその流れがほとんどない。ネタ番組でちょっと結果を出しても、そこで終わってしまうんですよね」(同)

 そんななか、唯一ブレークのきっかけになる番組とされているのが、『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の年末年始恒例企画『おもしろ荘』だ。

「去年はブルゾンちえみ、今年はひょっこりはんが出演し、それぞれブレークしています。2人とも、そのほかのネタ番組にはあまり出ていなかったこともあってか、業界内では“ブレークするのは『おもしろ荘』出身者のみ”というイメージが付き始めている。実際、『おもしろ荘』で結果を出した芸人は起用したいけど、他のネタ番組で頑張っている若手にはあまり注目しないなんていうバラエティーのスタッフもいるみたい。まあ確かに、制作サイドが“確実に売れそうな芸人”をキャスティングしたいというのはわかるんですが、『おもしろ荘』にしかチャンスがないという状況は、あまりよくないと思いますね」(同)

 プチブームが訪れてはいるものの、チャンスが大きく広がったわけではない最近のお笑い界。若手芸人には、まだまだ厳しい時代が続く。

最終更新:2018/10/01 10:00
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