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『チェリまほ』町田啓太に続け!? LDHが実写BL作品に力を入れ始めた?

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鈴木伸之(写真/Getty Imagesより)

 鉱脈となるのか、それとも――。

 人気沸騰中の俳優・町田啓太。LDH JAPANの「劇団EXILE」所属ということで知られるが、この劇団EXILEの仲間である鈴木伸之の主演ドラマが先日発表された。

「日本テレビ系列・読売テレビ制作の木曜深夜ドラマ枠『モクドラF』で来年1月期から始まる『ケイ×ヤク―あぶない相棒―』です。講談社とpixivによるマンガアプリ『Palcy』で連載中の同名マンガの実写化で、『仮面ライダービルド』(テレビ朝日系)の犬飼貴丈が共演するバディものになります」(ドラマ・映画ライター)

 鈴木といえば、2017年放送の『あなたのことはそれほど』(日本テレビ系)や翌年の『今日から俺は!!』(同)などへの出演で広く脚光を浴び、今年は『ボクの殺意が恋をした』(同)のほか、大ヒット映画『東京リベンジャーズ』などに出演。さらに現在は『ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系)に出演しているほか、Amazon Prime Videoで先行配信されていた主演ドラマ『お茶にごす。』(テレビ東京系)も放送中と、勢いがある若手俳優だ。

 しかしこの鈴木主演の『ケイ×ヤク』、ただのバディものではないという。

「公安とヤクザがタッグを組むという話ですが、犬飼さん演じるヤクザの若頭・英獅郎(はなぶさ・しろう)は“どっちもいける”人物で、ある目的から政治家と寝ているという役柄。この獅郎を探るという任務を受け、鈴木さん演じる公安警察官・国下一狼(くにした・いちろう)が接触を図るのですが、獅郎の目的を知って一狼が共闘を提案。周囲を欺くために偽りの“恋人契約”を結び、表向きはカップルを装う……という話なんです」(同上)

 このところ増加傾向にある“BL作品の実写化”ということなのだろうか。

「まだ連載中なので今後どうなるかは不明ですが、入り口はBLをかなり匂わせているものの、実際のストーリーに恋愛要素は皆無と言っていいほどありません。公安とヤクザという異色のタッグが過去の事件の真相を探るというシリアスなミステリー作品で、BLというよりは、対照的なふたりが徐々にバディとして絆を深めていく、その関係性に萌える“ブロマンス”ものと言ったほうがいいでしょうね。でも、原作ではオマケコーナーで本編以上に距離の近いふたりの親密さがクローズアップされているので、ドラマでそうした部分を拾っていけば、BL色の強い実写化になるかも」(BL愛好家)

 気になるのは、このところLDHが“BLに接近している”ことだという。

「毎日放送の『ドラマ特区』で11月19日から『美しい彼』というBLドラマが始まったのですが、萩原利久さんとともにW主演を務めているのが、FANTASTICS from EXILE TRIBEのボーカルのひとり、八木勇征さんです。2020年に一般文芸作品の『流浪の月』(東京創元社)で本屋大賞に輝いた凪良ゆう先生の人気BL小説の実写化ということで、原作ファンからも注目されています。

 また、現在放送中の日テレ水曜ドラマ『恋です!』には鈴木伸之さんが出演していますが、鈴木さん演じる獅子王の片思いの相手が杉野遥亮さん演じる森生であることを匂わせており、『まさかのBL』と話題になっています。鈴木さんはある意味で“BL続き”となりますね」(同上)

 SNSでも「LDH、BLの実写を連発してくるなぁ」「LDHはBL路線で行くの?」といった声が上がっているようだ。

「やはり、テレビ東京の昨年10月期のドラマ『チェリまほ』こと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の成功が大きく影響しているのでしょう。同名マンガの実写化となったこの作品は、オリコン満足度ランキングで1位を独走するなど反響を呼び、ギャラクシー賞で2020年12月度の月間賞に輝くなど高く評価された。国内のみならず、中華圏を中心に国外でも人気を集め、主演の赤楚衛二とともに町田啓太も大ブレイク。ドラマ放送より1年前に発売された写真集に『チェリまほ』効果で重版がかかり、5刷5万部を突破したことも象徴的でした。LDHがBLに“鉱脈”を見出しているのだとしたら、特に海外でファン層が広がる可能性に魅力を感じているのではないでしょうか」(芸能記者)

 もっとも、BLファンからは「実写化が乱発されている」状態に懸念の声も上がっている。

「『チェリまほ』のドラマが特に素晴らしかったのは、いろんな方面への配慮もなされた、とても丁寧な作りだったところ。そこだけは忘れてほしくないですね」(前出のBL愛好家)

 はたして『美しい彼』や『ケイ×ヤク』は、『チェリまほ』のような成功を収めることができるだろうか。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2021/11/22 16:10
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