社会
こうした矛盾は、すべての企業が抱えるジレンマと言えるだろう。そこで現在、欧米企業を中心に積極的に採用されているのが、「社会貢献型マーケティング」と呼ばれる手法だ。
「昨年、フランスのダノン社が行った『1リットル for 10リットル』キャンペーンは、まさにその成功例のひとつ。これは、消費者が通常より高額に設定された同社のミネラルウォーター『ボルヴィック』を購入することで、売り上げの一部を途上国に寄付し、井戸を掘るというもの。日本国内では、キャンペーン期間中の7~8月の売り上げが前年同期比34%増という結果になりましたが、数字だけではなく、ブランド価値も大きく高めました」(前出の黒川氏)
たった2年前の春のことだ。バブル崩壊後の不良債権問題が片付いたメガバンクは、2006年3月期決算において、それぞれ約1兆2066億~5200億円の最終利益を計上、大手銀行合算の最終利益は、バブル景気前を含めて過去最高を記録した。これを受けて大手マスコミは、「バブル崩壊後の痛手からメガバンクが立ち直った」と喧伝、東京・日本橋本石町の日銀本店内にある金融記者クラブに姿を見せた各メガバンクのトップは、「これからは攻めの経営に転じる」と、一様に笑顔を見せた。
それから2年。たった2年で、一転、メガバンクトップの笑顔は凍り付いてしまったかのように見える。アメリカの低所得者向け住宅ローンの焦げ付きに端を発するサブプライム問題で、メガバンクの業績は大打撃を受け、07年9月中間期におけるサブプライム関連損失額は、3メガバンク(三菱UFJ、みずほ、三井住友)合計で、約5000億円に達した。大損失を被ったメガバンクは、一度は足を踏み出した「攻めの姿勢」から後ずさりせざるを得なくなる。
世界的にエコロジーへの関心が高まる中で、国内でもCSR(Corporate Social Responsibility/企業の社会的責任)の一環として、環境活動を積極的に行う企業が増えている。「環境報告書の発行頻度」や「温室効果ガス削減への取り組み」さらには「取り組み内容の信頼性・透明性」などを調査した、トーマツ審査評価機構が実施する「環境格付け(2006年度版)」において最高位「AAA」を受けたトヨタ自動車は、年間1000億円以上もの費用を環境関連の対策や事業に投じているという。
大手を中心に多くの企業が環境活動に乗り出す理由について、京都大学大学院経済学研究科准教授の諸富徹氏は、このように解説する。
事実無根の誹謗中傷によって名誉を毀損されたとして、東京の東村山市議が同じ市議2名に1020万円の損害賠償などを求めた裁判の第一回口頭弁論が、6月2日に東京地裁八王子支部で行われた。訴えを起こしたのは、東村山市議の薄井政美氏で、被告となったのはやはり同市市議の矢野穂積氏と朝木直子氏である。
矢野・朝木の両市議は、自ら発行する配布物「東村山市民新聞」および同名のインターネットサイトにおいて、薄井市議に対して同氏の当選直後から「超セクハラ」「風俗マニア」「女性蔑視」「違法セクハラ活動家」などという表現を立て続けに掲載し、薄井氏が市議としての品格や資質に欠けるような人物であるかのように喧伝した。加えて、矢野・朝木両市議が事実上運営するラジオ局「多摩レイクサイドFM」においても、『東村山市民新聞』の内容を朗読し、同様の情報を不特定多数が受信できる電波に流して公表した(詳細はこちらの記事参照)。
朝日新聞社のオピニオン月刊誌「論座」が、9月1日発売の2008年10月号をもって休刊する方向であることが明らかになった。連載陣などの一部関係者に対して通達されたもの。
89年創刊の「月刊Asahi」を前身とする同誌は、岩波書店の「世界」とともにリベラル派の代表とされてきたが、最近の発行部数は1万部程度にとどまっていたと見られており、事業としては赤字が続いていたという。
映画『靖国 YASUKUNI』に政府から750万円の助成金が交付されていたことにつき、右派陣営から「こんな反日的な映画に政府が金を出すとは何事だ!」と批判が渦巻いている。助成金を出したのは、文化庁所管の独立行政法人が運営する「芸術文化振興基金」。応募者は収支書類や過去の公演実績に関する資料などを提出し、委員による審査を経て助成金交付が決定される。同基金の担当者によれば、これまで助成金返還に至った例はほとんどなく、『靖国』についても750万円の返還予定はないとのこと。
かつて百数十万円の助成金を受けた劇団員は、こう語る。「大量の領収書を添付して提出したり、手続きはかなり面倒くさい。小劇場で地道にやっている公演を優先してくれればいいのに、どう考えても儲かっている商業演劇にたくさん助成金が支払われていて頭にきました」。
最近、企業で一大ブームとなっているのが、社員の子育て支援だ。最も目立っているのが社内託児所の開設で、例えば総合商社の三井物産は、東京・大手町の一等地にある本社に、「かるがもファミリー保育園」を今年4月に開設。金融業界でも、みずほフィナンシャルグループや新生銀行など名だたる大企業が社内託児所を作っている。ほかにも、社員に子どもが生まれるたびに数十万円規模の祝い金を支給する企業は近年増えており、子育て支援策は、大流行中ともいえるのだ。
企業によるこういった子育て支援策は、進展する少子化対策の一環として「前向きな話題」だと大手マスコミも積極的に取り上げている。だが、少子化問題に詳しい研究者は、「こういった対策は、少子化対策としてはほとんど意味がない。費用対効果を考えると、会社にとってはむしろ有害とすら言える」と批判する。
大手企業の偽装請負問題の追及など、紙面上では労働者の味方を気取っている朝日新聞だが、社内ではそんな主張などどこ吹く風といった労働問題を多数抱えている。たとえば、非正規社員の増加は、格差社会を助長する大きな要因だが、この問題に懸念を示してきた朝日新聞社内が「6000人弱の従業員のうち、3分の1は非正規労働者」(朝日新聞関係者)という状況なのだ。
しかも、本誌2月号でも詳しくレポートしているが(記事参照)、英字紙「ヘラルド朝日」編集部で働いていた複数の非正規労働者が原告となり、「事実上、会社の指揮命令下にあり、労働時間も長時間拘束されていたのだから、朝日新聞社は雇用関係を認めるべきだ」という旨などを訴える民事訴訟を起こしたことがある。原告の主張によれば、朝日新聞社は社会保険、労働保険や厚生年金などの負担を強いられない業務委託スタッフを、正社員同様に働かせていたというわけだが、こうした「偽装委託」は同社内で蔓延しているという。
福田康夫からさかのぼり、四代続けて首相を生み出してきた自民党の最強派閥「町村派」(旧森派)。他の追随をゆるさないこのキングメーカー集団が今、自らの肝を冷やすスキャンダルに見舞われようとしている。
「派閥会長の町村信孝官房長官や森喜朗元首相は、文教族(文部行政に多大な影響力を持つ国会議員)のドンたち。そのお膝元の文部科学省で有力幹部OBが逮捕されたものだから、『捜査は、さらに広がるのか』と官邸サイドが探りを入れています」(政治部記者)
毒入りギョーザもお役所対応 名ばかり“民間企業”JTの実態
関連タグ : 企業この4月で民営化から23年を迎えたJTこと日本たばこ産業。ところが、長年掲げてきた“民間”の看板は、お飾りでしかなく、今でも事実上は国策会社であることは、誰の目にも明らかだ。その実態を見ると、財務省はいまだJTの株式の50%を握っており、民営化の目的のひとつでもあった「経営や資本政策の自由度を高める」という状況には程遠く、一方でたばこの独占販売の地位は法律でしっかり守られている。それでも世界的に広まる禁煙の流れを受け、年々規模が縮小するたばこ市場への依存度を低め、事業の多角化を図ろうとしているJTだが、市場競争への適応力を欠くお役所体質が、新規事業進出へ足を引っ張っている。
「冷凍ギョーザに毒が入れられたことで一躍有名になった同社の食品事業ですが、その対応もお役所体質だった。今年1月30日に事件が発覚する2カ月以上も前から、『冷凍ギョーザから異臭がする』との声が複数の消費者から寄せられていたのに、JTは検査も回収もしなかった。しかも、社長が公式の場で謝罪したのが、事件発覚後8日目。国民のひんしゅくを買いました。この危機管理意識のなさは、民間企業では考えられません」(全国紙記者)
![日刊サイゾー マスコミの裏を読む!体制の裏をかく!![日刊サイゾー]](/shared/img/id-cyzo.gif)















続きを読む






