日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 妖怪ウォッチ、海外進出の勝算は

『妖怪ウォッチ』は第2の『ポケモン』になれるのか――海外展開成功のカギは「ジバニャン」の扱い方!?

youkaiwatchi.jpgテレビ東京『あにてれ 妖怪ウォッチ』

ニンテンドー3DS用ゲーム『妖怪ウォッチ2』3バージョンの売り上げ合計が500万本を突破(「ファミ通」KADOKAWA調べ)というとんでもない記録を打ち出し、年末に公開された劇場版も連日満席の大ヒット。2014年のNHK『紅白歌合戦』でも「ゲラゲラポー」の歌詞やDream5のテーマ曲が日本中に響き渡るわ、ジバニャンたちのラッピング電車が山手線を走り回るわと、『妖怪ウォッチ』を目にしない日はないと言っても過言ではない最近の日本。昨年8月には、発売メーカーの株式会社レベルファイブ代表取締役社長・日野晃博氏が、2015年をめどに海外展開することを発表したことから、今年、その活躍の場は日本国内のみならず世界中に拡大することになりそうだ。

そんな感じで、一向にとどまる気配のない『妖怪ウォッチ』フィーバーだが、海外ではすでに日本発のゲーム『ポケットモンスター』(海外では『ポケモン』と改題)シリーズが、子どもたちに大きな支持を受けている。果たして『妖怪ウォッチ』は第2の『ポケモン』になれるのか!? 漫画・アニメ・ゲームのローカライゼーションを手がける株式会社アルトジャパンのマット・アルト氏に話を聞いてみた。

──マットさんは『Yokai Attack! 外国人のための妖怪サバイバルガイド』という妖怪に関する本を海外向けに出版されていますが、そもそも海外ではどの程度、妖怪が認知されているのでしょうか?_

マット いい質問ですね! 正直に言うと、最近まで認知度はほぼゼロだったんですが、例えば三池崇史監督の映画『妖怪大戦争』のような日本で作られた妖怪コンテンツが海外で紹介されることが時々あって、そういう作品を通じてだんだん知られるようになってきています。『Yokai Attack!』を執筆したのも、そんな時期です。海外での知名度がほとんどないのがもったいないと思っていたので、妻と2人で本を書くことにしたんですよ。まだベストセラーとは言えませんが、海外の若者がこの本を読んで妖怪の名前を知るようになったりしています。

──海外では、「妖怪」はどのように訳されているのでしょうか?

マット そのまま「YOKAI」と訳されることが多くなってきました。その本の前書きにも翻訳せずに、「YOKAI」という外来語として掲載したのですが、それが受け入れられている感じです。それまでも「モンスター」とか「デーモン」のような呼び方で紹介されたことはあるんですが、これだとキリスト教的にネガティブなイメージが強く出すぎてしまう。日本の妖怪には悪い奴もいるんですけど、いわゆる「邪悪」ではないという文化の違いがあります。また、“Japanese Monster”というと、ゴジラやウルトラ怪獣のようなものを思わせるんです。それと区別するために、日本古来のファンタジー風で人間サイズの存在として妖怪を「YOKAI」と翻訳しました。現在公開されているディズニー映画の『ベイマックス』も、悪玉の名前は「Yokai」(日本語版はミスター・カブキ)なんです。そのくらい、海外では妖怪が定着してきています。

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